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最大30万カンデラの表示で「外の明るさ」を再現、車載カメラの性能検証に:設計開発ツール
オクテックは、超高輝度で映像を表示するシステム「HALDiS」を開発し、商品化したと発表した。最大30万cd/m2の輝度で表示するシステムは「世界初」(オクテック)だとしている。
オクテックは2018年4月25日、超高輝度で映像を表示するシステム「HALDiS」を開発し、商品化したと発表した。最大30万cd/m2の輝度で表示するシステムは「世界初」(オクテック)だとしている。データ記録・解析システムや走行シミュレーションと組み合わせることにより、天候や時間帯の影響を受けずに車載カメラの試験を行えるという。日系自動車メーカーでの試験運用を始めた。
HALDiSは入力データと同じ明るさや色を表現する。同製品で表示した映像を車載カメラに撮影させることにより、屋外の実際の明るさの下での性能を検証できる。実走行環境の輝度分布を記録、解析するシステム「o-T-Record」や、実輝度での走行環境シミュレーション「o-T-Sim」も併せて提案していく。
さまざまな環境下で自動運転技術の性能を検証するため、テストコースや公道で走行実験が活発に行われている。しかし、2018年3月にUberの実験車両が死亡事故を起こしたことを受けて、実車の走行試験の前に、室内で自動運転システムの評価や検証を行う環境の需要が高まる見通しだ。
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