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呼び出し内容の通知ツールの導入で、組み立てラインの間接工数を削減:製造IT導入事例
エスキュービズムは、クボタが枚方製造所内の組み立てラインに同社のウェアラブルソリューション「ねがブロ by noodoe」を導入したと発表した。具体的な作業員の呼び出し内容が通知されるため、間接工数を削減できた。
エスキュービズムは2018年4月9日、農業機械メーカーのクボタが、同社のウェアラブルソリューション「ねがブロ by noodoe(ねがプロ)」を導入したと発表した。枚方製造所の組み立てラインに採用し、間接工数を削減したという。
ねがプロは、手のひらサイズのブロックと通知を受け取るリストバンドで構成される。ブロックを倒すと、リストバンドが振動して連絡事項が通知される。連絡事項は、利用シーンや用途に応じてカスタマイズが可能だ。そのため、スタッフを呼んで用件を伝えるという手間を省くことができる。
枚方製造所では、従来は工場内の組み立てラインでの担当者の呼び出しに「アンドンシステム」を用いていた。作業員が呼び出しボタンを押すと、担当者が現場に来て要望を聞き対応するため、担当者は広い工場内を何往復もしていた。
今回、ねがブロを導入したことで、具体的な作業員の呼び出し内容が担当者に通知されるようになった。これにより、内容確認のための往復が減少した。また、大音量の呼び鈴がなくなったため、静かな作業環境が維持され、工場内の生産性向上につながった。
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