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迷宮入り殺人事件も解決したNECの6つの生体認証技術で新たな価値を編め組み込み開発ニュース(2/3 ページ)

NECは同社の生体認証ブランド「Bio-IDiom(バイオイディオム)」に関する記者説明会を開催。生体認証事業関連の組織を増強し、いよいよグローバルでBio-IDiomを本格展開していく。同社が強みとする6つの生体認証技術やグローバルでの事例についても紹介した。

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それぞれの認証技術の特徴や弱点

 生体認証の利点は、鍵やカードなどを持ち歩かなくても個人を認証できるところにある。「持たない」ということは、物理鍵を渡すことなく信用し合いながら共有でき、証明書を持ち歩いたり提出したりする必要もなく、認証は瞬時であるため待たされることもない。何より「忘れない」(忘れようがない)効果はありがたいだろう。NECでは生体認証の技術が社会における生活の「当たり前」になっていくことを目指す。

 指紋・掌紋認証は犯罪捜査などで広く知られる方式であり、NECでは1971年から研究に着手している。同社独自技術の「特徴点とリレーション方式」は、読み取った画像から特徴点とリレーション情報を生成し、登録データとの照合を行う。取得した画像を保存することなく、かつ生成する特徴データからは画像へ復元できないため、セキュリティ向上やプライバシー保護に寄与するとしている。

 静脈認証は、指の内部を流れる静脈の特徴から人物識別する方式だ。静脈は外から見えないため偽造されるリスクが低く、かつ非接触で検出できるために衛生面や安全面に優れている。また高精度な認証が可能だという。

 NECでは指紋認証に、静脈認証も加えて「指ハイブリッド認証」とし、認証精度を高めている。指紋は乾燥や湿潤の具合によって薄くなる、静脈は体質により見えづらい人がいるなど、それぞれの技術には個人により向き不向きがある。ハイブリッド認証によってそれぞれの弱点を補完し、認証精度が高められるという。

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指ハイブリッド認証のデモ

 虹彩認証は黒目の瞳孔周囲にある虹彩の特徴から人物識別する方式だ。虹彩は瞳孔の大きさを変えるため、カメラの絞りのような役割をする膜である。その模様は一人一人固有のものであり、2〜3歳までに確定してから生涯不変だといわれる。上の6技術の中でも各段に高い精度だという。目さえ検知できれば、マスクや手袋の着用は影響せず、かつ非接触で検知が行え、活用シーンが幅広く利便性に優れる。近赤外線LEDを用いるため暗所の認証には強い半面、強い外光下での検知には弱い。また、カラーコンタクトを着用していると検出できない場合がある。

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虹彩認証のデモ

 声認証は、音声の特徴から話者を識別する方式だ。声、口、喉の発声器官の個人差により、音声にも個性が出るという。NECの音声データベースと検知した音声を、統計モデルとの類似度計算を用いて照合する。識別対象の人にはとにかく「機器の前で、発声してもらう」だけでよく、手軽である。また軽く風邪をひいた程度の声の変化も認証に問題ない。また虹彩認証と同様に、非接触であり、着用しているモノに影響しない。検知の際には言語に依存せず、光の明暗に関係なく、装置の設置条件にも左右されづらい。比較的良いことずくめな声認証であるが、つい最近まで認証精度が課題で、実用化が遅れていた領域であった。

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声認証のデモ「やまだ様、いらっしゃいませ」

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