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「やせ過ぎ」からの脱却が長寿に貢献、日英で10年間の追跡調査医療技術ニュース

東北大学は、高齢者の長寿に関する日英のデータ分析結果を発表した。「やせ過ぎ」「家族や友人とのつながりの少なさ」「喫煙の多さ」が高齢者の寿命を縮めていると分かった。

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 東北大学は2018年3月2日、高齢者の長寿に関する日英のデータ分析結果を発表した。この研究は、同大学大学院歯学研究科 准教授の相田潤氏をはじめとする日英共同研究チームによるものだ。

 分析したのは、65歳以上の日本人1万3176人、イングランド在住の英国人5551人を約10年間追跡したデータだ。研究では、行動要因として「運動」「喫煙」「飲酒」「BMI(肥満度)」を、社会要因として「教育歴」「婚姻状態」「友人と会う頻度」を用いた。既往歴(がん、心疾患、脳卒中など)や日常生活動作、年齢は共変量として最初に調整した。

 分析の結果、日本人は英国人よりも男性は132日、女性は319日、長生きしていることが分かった。また、行動要因や日英の比較データから、高齢者の長寿に寄与する要因が明らかになった。

 男性の場合、「家族とのつながりが多い日本人が、英国人より105日長生きしている」「友人とのつながりが多い英国人が、日本人より45日長生きしている」「喫煙習慣の少ない英国人が、日本人より47日長生きしている」「低体重(BMIが18.5未満)が少ない英国人が、日本人より212日長生きしている」ことが判明した。

 女性の場合、「喫煙習慣の少ない日本人が、英国人より198日長生きしている」「低体重が少ない英国人が、日本人より129日長生きしている」という結果が得られた。

 日本人について最も改善の余地があるのは、男女ともに「やせ過ぎ」から脱却することだと分かった。さらに男性では、友人との交流を増やし、喫煙を減らすことが一層の長寿につながると期待できる。

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各要因による9.4年間での日英の生存期間の差(クリックで拡大) 出典:東北大学

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