IoTクラウドソリューションとゲートウェイ製品の連携で協業:製造業IoT
サイレックス・テクノロジーは、同社のIoTゲートウェイ製品と、KiiのIoTクラウドソリューション「Asset Monitoring」の連携による産業・医療機器メーカー向けのIoTシステム分野での協業を発表した。
サイレックス・テクノロジー(サイレックス)は2018年2月20日、産業・医療機器メーカー向けのIoT(モノのインターネット)システム分野で、Kiiとの協業を発表した。同社のアプリケーション組み込みBOX「LB-100AN」、IoTゲートウェイ「GW-100AN/GW-100」と、KiiのIoTクラウドソリューション「Asset Monitoring」を連携させる。
KiiのAsset Monitoringは、米国やインドを中心に、電力メーターの遠隔検針や低温輸送、充電池の保守など幅広い用途で実績を持つもので、今回日本での提供を開始する。Kiiが自社のIoTプラットフォーム上に構築しており、業務用機器やセンサーなど、さまざまなデータの管理が可能だ。関係者それぞれが必要な情報だけを安全に共有でき、ビジネス分析ツールや機械学習への活用など、他社ツールやサードパーティーとの連携も容易に行える。
サイレックスのLB-100ANは、デュアルバンドWi-Fi搭載のLinux OS搭載アプリケーション組み込みBOXだ。クラウドゲートウェイ機能などを含む開発キットの利用により、サービスやアプリケーションの組み込みが可能だ。
また、GW-100AN/GW-100は、LTEモデムを内蔵。汎用的なインタフェースに接続し、有線および無線LANを介した稼働情報などの収集端末として利用できる。ダイレクトに遠隔接続できるM2M(Machine to Machine)VPNやクラウドゲートウェイ機能をサポートしており、リモート接続やリモート監視機能への初期開発コストを削減できる。
今回の協業により、LB-100ANとGW-100AN/GW-100のAsset Monitoring対応SDKに、Kiiクラウドサービス接続に必要な専用エージェントプログラムが実装された。これにより、購入後すぐにAsset Monitoringの利用が可能になる。
Kiiのクラウド開発のノウハウと、強固なワイヤレス接続性を持つサイレックスのエッジ・ワイヤレスゲートウェイ製品の組み合わせにより、工場機器や医療機器分野などでの設備の稼働監視サービスの構築を低コスト、低期間で行えるようになる。
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