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「つながる工場」のデータ連携も視野に、IVIが新たな実践戦略を披露スマートファクトリー(3/4 ページ)

IVIは新たな「つながるモノづくり」の実現に向けたグランドデザインとして、従来公開してきた参照モデル「IVRA」を発展させた「IVRA-Next」を公開した。

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モノづくり連携のためのデータフレームワーク

 「IVRA-Next」では、製造業のデータ活用のステップについて示した点が特徴だ。製造業がデジタル化を進める中で、生産現場が持つデータの価値に注目が集まっている。製造業が扱うデータは、大半が強い因果性や順序性、個別性を持ったディープデータである。一方で、データには所有権という概念がなく、著作権や営業秘密として管理しない限りは権利を主張できず、これが製造業におけるデータ連携の障害となってきた。

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製造業が扱うデータの特徴(クリックで拡大)出典:IVI

 製造業が扱うディープデータは第三者による流通は適さず、基本的には事業者間のダイレクトなやりとりとなり、ピア・ツー・ピア型となる。このような協調分散型のアーキテクチャを前提とすると、製造業のデータは主権をデータ提供側に保持したまま、利用権を利用側に与える形でデータの利活用を進めることが可能となる。このようなデータの主権の確保を制度面、技術面から保証することで、つながるモノづくりをビジネス上の価値を生み出すものとできる。

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協調分散型のデータ流通アーキテクチャ(クリックで拡大)出典:IVI

 データ主権が確保された形でのデータ流通の取引の形態としては以下のステップを想定しているという。

  • ステップ1:データの利用側が、データの種類、用途と期間を明示し、受け取ったデータを自動で処理するサービスを設定した上で、データの提供側が提供可能かどうかを照会する
  • ステップ2:提供側は、要求されたデータを生成するサービスを特定し、リクエストに応答してデータを自動で提供できることを確認し、応答する
  • ステップ3:データの提供側と利用側は、双方で通信プロファイル、セキュリティプロファイルを設定し、人が介在して契約条件を合意した上で契約プロファイルを設定する
  • ステップ4:メッセージプロファイルが完成したら、ハイパー連携ターミナル(HCT)からシステムに登録し、同時に対応するコンポーネントにそのIDを設定する
  • ステップ5:データの利用側が、プロファイルIDを用いてHCTへリクエストを送る。データ提供側のコンポーネントは、定期的にHCTに問い合わせ、自分宛のリクエストがあった場合はそのプロファイルIDに従いデータを提供する
  • ステップ6:データの利用側は、契約の内容に従い、データを受け取った内容に応じて利用料をデータ提供側の事業者に対して支払う

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