「つながる工場」のデータ連携も視野に、IVIが新たな実践戦略を披露:スマートファクトリー(2/4 ページ)
IVIは新たな「つながるモノづくり」の実現に向けたグランドデザインとして、従来公開してきた参照モデル「IVRA」を発展させた「IVRA-Next」を公開した。
モノづくりにおける自己変革モデル
モノづくりを実行する基本単位であるSMUは単独では最終的な価値を表現できない。SMUが行う活動は、製品軸、サービス軸をたどり、最終的な利用者のもとに届いて、バリューチェーンが完成する。SMUを構成するモノには、物理的、空間的な拠点などに依存するものも多く、フィジカル世界に属する役者(提供者や利用者など)やモノなどを輸送する必要がある。ただ、こうしたフィジカル空間での対象の移動はサイバー空間でのデータやお金と組み合わせて使用することに意味がある。
SMU間のこうした、役者、モノ、情報、データ、価値の移動を管理する単位として、スマート移送単位(Portable Loading Unit:PLU)を示す。PLUは、経営レイヤーにおいては、SMU間で製品やサービスを交換する経済的取引に相当し、企業などの事業者間での連携とあわせて、企業内であっても、事業部単位、工場単位、さらにはグループ単位であっても、情報の連携が可能だ。
プラットフォームの位置付け
プラットフォームという言葉には、いくつかの意味があるが、「IVRA-Next」では「異なる業務やシステム間でデータを相互利用するための仕組み」と定義する。プラットフォームは、業務シナリオにとって、サイバー世界を効果的に利用するための仕組みとして定義できる。プラットフォームのユースケースは、業務シナリオがサイバー世界にあるデジタル技術をどのように活用するか、あるいはデータをどのように活用するかといった活用形態を示すものとなる。
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