APIプロバイダーと利用企業をつなぐマーケットプレースの提供を開始:製造マネジメントニュース
KDDIがAPIマーケットプレース「KDDI IoTクラウド API Market」の提供を開始した。APIを利用してサービス開発したい企業が、自社開発や個別に外部のAPIを探すことなく、多様なAPIラインアップの中から選択して活用できる。
KDDIは2018年1月30日、新たなIoT(モノのインターネット)サービスの創出を促進する「KDDI IoTクラウド API Market」の提供を開始した。利用料金は、APIプロバイダーが年間登録料2万5000円(API商品単位)とAPIマーケット手数料(売上高に応じた手数料率を設定)、API利用者はAPIプロバイダーが設定した各種料金が必要となる。
KDDI IoTクラウド API Marketは、データやサービスをAPIで提供するAPIプロバイダーと、さまざまなAPIを利用して新サービスを開発したい企業をつなぐAPIのマーケットプレース。同サービスを利用することで、これまで自社開発や個別に外部のAPIを探すなどしてサービス開発していたところを、多様なAPIラインアップの中から選択して活用できるようになる。また、APIプロバイダーおよびAPI利用者は同サービスの料金システムを通じて一元的な請求、支払が可能になる。
利用例として、自社のスマートウォッチから収集した活動量のデータと、同サービスにある食事画像認識APIで収集した摂取エネルギーや栄養素の記録データから、その日の活動量に応じたカロリーの食事を提案するサービスを開発する、などが挙がっている。
提供予定のAPIは9分類で60以上(2018年1月29日時点)。例えば「ヘルスケア」分類では、疾病予測やカロリーチェック、「地図情報」では路線や駅名のデータサービスなど。他にも「音声合成」や「画像認識」など各種APIがラインアップされている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- コネクテッドカーがもたらす自動車データ流通の衝撃
コネクテッドカーによって自動車データが流通する未来に向けて、転換期を迎える自動車業界。米国ミシガン州で開催された「TU-Automotive Detroit 2017」のレポートを通してその激動をお伝えする。次代のアマゾン、ウーバーといわれる、自動車データ流通で注目を集めるベンチャー・Otonomo CEOのベン・ボルコフ氏へのインタビューも行った。 - 日本版第4次産業革命が進化、製造含む5つの重点分野と3つの横断的政策(前編)
経済産業省は2017年3月に発表した日本版の第4次産業革命のコンセプトである「Connected Industries」を進化させる。より具体的な取り組みを盛り込んだ「Connected Industries 東京イニシアティブ 2017」を新たに発表した。本稿では2回に分けてその内容をお伝えする。 - 「第4次産業革命」に抵抗感? 調査で分かった日本の製造業の本音
IoTやAIなどを活用する「第4次産業革命」の動きが活発化している。しかし、国内外の企業を調査したアンケートでは、日本の製造業はこの革命に積極的な姿勢を見せているとは言い難い。いわば、第4次産業革命に対してやや及び腰になっているといえる。 - 第4次産業革命って結局何なの?
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。しかし、そこで語られることは抽象的で、いまいちピンと来ません。本連載では、そうした疑問を解消するため、第4次産業革命で起こることや、必要となることについて分かりやすくお伝えするつもりです。第1回目はそもそもの「第4次産業革命とは何か」を紹介します。 - 第4次産業革命が生みだす「つながる産業」、3つのWGが目指すもの(前編)
ロボット革命イニシアティブ協議会は2017年6月に3つのワーキンググループの活動報告と2017年度の取り組み方針について紹介した。本稿では前編で「IoTによる製造ビジネス変革WG」と同WGのサブWG活動内容を、後編で「ロボット利活用推進WG」と「ロボットイノベーションWG」の活動の様子を紹介する。 - 日本が描く産業の未来像「Connected Industries」、世界に発信へ
日本政府は、ドイツの「インダストリー4.0」、フランスでの「産業の未来」などに当たる、政府主導の将来の産業コンセプトとして「Connected Industries(つながる産業)」を発表。今後、同コンセプトを軸に各種施策を進めていく。