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ダイハツが販売店の整備に音声認識技術を導入、点検結果を自動入力:製造ITニュース
ダイハツ工業は、定期的なクルマの点検/整備時に、整備士の音声を認識し、点検結果が自動入力されるシステムを新開発した。販売会社で約1年間の実証実験を行い改良を重ねたもので、2018年2月3日に新装開店となる高知ダイハツ販売の南国店に正式導入される。
ダイハツ工業は2018年2月1日、定期的なクルマの点検/整備時に、整備士の音声を認識し、点検結果が自動入力されるシステムを新開発したと発表した。販売会社で約1年間の実証実験を行い改良を重ねたもので、2018年2月3日に新装開店となる高知ダイハツ販売の南国店に正式導入される。
今回導入した新システムでは、整備士はウェアラブルマイクを装着し、専用のタブレット端末を用いて点検/整備を行う。あらかじめ設定した順番で点検項目が読み上げられ、整備士はそれに従って点検を実施する。そこで「良好」「交換の必要あり」など点検結果を発話すると、内容が自動的に記録される。また、ボルトの締め付け時など、デジタルトルクレンチを用いた作業の場合は、その数値も自動記載されるため、トレーサビリティーの向上にもつながる。
さらに顧客に報告する点検結果シートもワンタッチで作成、印刷することもできる。次回の点検時期も記載することで、顧客に継続的な来店を促すことができる仕組みになっているという。
これまで整備士は、必要な点検/整備を行うに当たり、都度所定の記録簿に結果を手書きで記入しており、さらに顧客に結果を報告する書類の作成などにも時間を要していた。
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