ニュース
自動車工場の再稼働事業に際し、統合プラットフォームを採用:製造IT導入事例
ダッソー・システムズは、同社の3DEXPERIENCEプラットフォームをイタリアの自動車サプライヤーBlutecが採用したと発表した。閉鎖していた自動車工場をハイブリッド車やEV車の製造向けに転用する再稼働事業に活用する。
フランスのダッソー・システムズは2017年11月14日、同社の「3DEXPERIENCE」プラットフォームを、イタリアの自動車サプライヤーBlutecが採用したと発表した。
Blutecは、イタリア経済省所管のInvitalia(投資誘致、事業開発公社)と3億ユーロ(約408億円)規模の自動車産業プロジェクトを進めている。2018年から本格稼働する同プロジェクトにおいて、Blutecは2011年に閉鎖したシチリア州の自動車工場を、全世界向けのハイブリッド車や電気自動車(EV)の製造に転用するために再稼働し、旧工場の元従業員700人を段階的に再雇用していく。3DEXPERIENCEプラットフォームの導入はこの再稼働事業に合わせたものだ。
同プラットフォームの導入により、Blutecでは生産イノベーションを進めながら、ハイブリッド車、EV車の開発向けにさまざまな機能を提供する「エレクトロ・モビリティ・アクセラレータ」ソリューションを、新しい車両のコンセプトの考案や設計、シミュレーションに活用する。
デジタル環境下でのコラボレーションを可能にする同ソリューションを用いて、Blutecでは限定仕様車の各種部品や特注トリムの性能をはじめ、環境性能を強化するハイブリッド車やEV車の特別モデルの性能についても、バーチャルで定義や評価、検証ができるようになる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- スマートファクトリーはエッジリッチが鮮明化、カギは「意味あるデータ」
2017年はスマートファクトリー化への取り組みが大きく加速し、実導入レベルでの動きが大きく広がった1年となった。現実的な運用と成果を考えた際にあらためて注目されたのが「エッジリッチ」「エッジヘビー」の重要性である。2018年はAIを含めたエッジ領域の強化がさらに進む見込みだ。 - スマートファクトリーがいよいよ現実解へ、期待される「見える化」の先
ドイツのインダストリー4.0がきっかけとなり関心が高まった、IoTを活用したスマートファクトリー化への動きだが、2017年は現実的成果が期待される1年となりそうだ。既に多くの実証成果が発表されているが、2017年は、実導入ベースでの成功事例が生まれることが期待される。 - 例題で理解する「そもそもシックスシグマって何だっけ?」
シックスシグマは改善のための重要ワード。でも、どう導入すればいいのか、どう考えるかを理解していますか? 簡単な例題から確認を - 作業のバラツキを減らしたいなら“シックスシグマ”
現場改善支援のプロとして、改善プロフェッショナルの育成にこだわりを持ち続けるコンサルタントが贈る現場改善力再生のヒント集。個々人の現場改善能力を3つのタイプに分類し、それぞれに合った処方箋をお届けする。 - 状態遷移表を使用した要求分析モデル
実際に、要求仕様から状態遷移表を作成するプロセスを紹介する。モデリングを行いながら、要求仕様書で定義されていない曖昧な部分を検討し、明確化。上流工程の段階でモデルを洗練しておくことで、無駄のない最適なソースコードを作成できる。 - 試作品の数を劇的に減らす直交配列実験の実務
品質管理のための代表的な統計手法である実験計画法について、実践的な手法を短期間に習得したいと希望している読者に向けて、Excelを使って効率的に独学できるような解説を行う。