トヨタ自動車が車載Linux「AGL」を車載情報機器に全面採用、「他社も続く」:車載情報機器
トヨタ自動車が車載Linux「Automotive Grade Linux(AGL)」を用いた車載情報機器の全面採用を決めた。2017年夏発売の新型「カムリ」の車載情報機器にAGLを採用していたが、これを今後発売する全ての新型車に広げていくことになる。
Linuxベースの車載情報機器関連のオープンソースプロジェクトAutomotive Grade Linux(AGL)は2018年1月10日(現地時間)、トヨタ自動車がAGLベースの車載情報機器を全面採用することを決めたと発表した。トヨタ自動車は、2017年夏に北米で発売した新型「カムリ」の車載情報機器にAGLを採用しているが(関連記事:新型「カムリ」のインフォテインメントは車載Linuxで、レクサスなどにも広く展開)、これを今後発売する全ての新型車に広げていくことになる。
Linux FoundationでAGL担当エグゼクティブ ディレクターを務めるDan Cauchy氏は「AGLにとっても、自動車に関わるオープンソースコミュニティーにとっても、画期的な出来事だ。トヨタ自動車は長年にわたってオープンソースを強く支持してきたが、同社がAGLベースの車載情報機器の全面採用を決めたことにより、他の自動車メーカーも続くだろう」と語る。
トヨタ自動車 コネクティッドカンパニー Executive Vice Presidentの山本圭司氏も「オープンソースソフトウェアを採用すること、そしてAGLのようなプロジェクトに積極的に関わることは、当社の技術戦略の重要な要素である。AGLプラットフォームの柔軟性のおかげで、新しい車載情報機器を世界中の各種自動車モデルに素早く展開できた」と述べている。
消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2018」(2018年1月9〜12日、米国ネバダ州ラスベガス)に出展しているAGLは、車載Linuxの車載情報機器向けディストリビューションの最新版となる「AGL UCB 5.0」を公開。併せて、アマゾン(Amazon)のAI(人工知能)アシスタント「Amazon Alexa」の開発チームをはじめ5社がシルバーメンバーに加入したことも明らかにしている。
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