LoRaWANにも対応するIoT用の小さなサーバ「OpenBlocks IoT VX2」、リモート管理も可能に:製造業IoT
ぷらっとホームはIoTゲートウェイ「OpenBlocks IoT VX2」と、「OpenBlocks IoT Family」向けファームウェア「IoT Gateway Firmware 3.0(FW3.0)」を発表。LTE/3G通信や次世代IoT通信規格「LoRaWAN」にも対応した。SaaS型遠隔管理サービスである「Air Manage for IoT」も標準で利用可能だ。
ぷらっとホームは2017年12月20日、IoT(モノのインターネット)ゲートウェイ「OpenBlocks IoT VX2」と、「OpenBlocks IoT Family」向けファームウェア「IoT Gateway Firmware 3.0(FW3.0)」を発表した。OpenBlocks IoT FamilyはIoT用マイクロサーバのシリーズ製品で、新製品のVX2はLTE/3G通信や次世代IoT通信規格「LoRaWAN」に対応した。FW3.0ではIoTの双方向シリアル通信機能を強化した。
OpenBlocks IoT VX2は本発表と同時に受注も開始し、2018年2月から出荷も開始予定だ。OpenBlocks IoT VX2のデバイス価格についてはオープンとするものの、「1台につき4万〜6万円の間」(同社)ということで、まとまった数量の受注であれば値引きすることも検討している。FW3.0については年間サブスクリプションで提供し、ユーザーが長期運用をしやすいサポート体制を整えるとともに、同社によるSaaS型遠隔管理サービスである「Air Manage for IoT」を標準利用可能にした。
OpenBlocks IoT VX2の筐体サイズは91.9×114.8×25mm、重量は160g。耐環境性能は、標準添付された「放熱・設置ブラケット」装着時で−20〜60℃、未装着時で−20〜40℃。防塵性能はIP40。64bit CPU、内蔵ストレージ32GB、メモリ2GBを内蔵する。追加ストレージとしてMicroSDカードスロットを1つを備える。有線インタフェースとしては、イーサネットポート(10BASE-T)2カ所、USB3.0、Micro USB(タイプB)、RS-485を備える。Bluetooth 4.0と無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)のインタフェースも備える。
LoRaWANはモジュールをオプション追加することで利用できる。NTTドコモの商用LPWAサービス「LoRaWAN」スポットやNTTネオメイトによる「LoRaWAN通信網」に対応する。
FW3.0は新たにオープンソースの仮想環境「Docker」をサポートしコンテナに対応した。さらに「Node-RED」を搭載し、Webブラウザベースで視覚的なプログラミングが可能で、ソースコード記述が不要だ。スクリプト言語「Lua」を用いた機能拡張にも対応した。データセンターはクラウドかオンプレミスかを問わず運用できる。
OpenBlocks IoT Family製品では、IoTに必要なプログラムを内蔵させ、かつさまざまな種類のセンサーや規格を標準サポートすることで、IoTシステム構築の際にかかるユーザーの手間やコスト、工数を最小限に抑えられるとしている。将来はユーザーのニーズに応じて、AI(人工知能)やディープラーニング(深層学習)に対応する処理も内部で実行させることも検討したいという。同製品の事例も増えてきており、自然災害発生時の復旧作業、企業の会議利用分析システム、公共施設における紛失物捜索システム、自治体の見守りサービスなどで活用されている。
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