ルネサスの「Synergy」が新ソフト群を拡充、パートナーエコシステムを強化:組み込み開発ニュース
ルネサス エレクトロニクスは、Renesas Synergyプラットフォームに対応するパートナー企業の新しいソフトウェア群を拡充し、パートナーエコシステムを強化した。高性能セキュリティや無線コネクティビティのソリューションが追加されている。
ルネサス エレクトロニクスは2017年10月25日、「Renesas Synergyプラットフォーム」に対応するパートナー企業のソフトウェア群を拡充し、パートナーエコシステムを強化したと発表した。「Renesas Synergyギャラリー」のWebサイトで、パートナー企業の高性能セキュリティや無線コネクティビティのソフトウェア・アドオンなどの提供を開始した。
Renesas Synergyギャラリーは、同社のソフトウェアや「Renesas Synergyエコシステム」に参加するパートナー企業が提供するソフトウェアの配信システム。VSA(検証済みソフトウェア・アドオン)とパートナープロジェクトのソフトウェア・コンポーネントを提供している。
同社では、パートナー企業のVSAソフトウェアの事前テストと検証を実施しており、Renesas Synergyプラットフォーム上での動作確認をしている。各パートナー企業でも、「Renesas Synergyソフトウェア」との互換性を保証するため、テストと実証を実施。無償評価版での評価後、本格的に開発に用いる場合、開発者はパートナー企業から直接商用ライセンスを取得する。
今回、新たにRenesas Synergyギャラリーに追加されたのは、即時利用が可能なArrowのIoTセンサー・ソリューションキット「ARIS EDGE」、Avnet Silicaの産業用IoTマルチプロトコル・ゲートウェイキット「Visible Things Development Kit」、ユニークなデバイスIDとルートキーの生成・管理をするIntrinsic-IDの高性能セキュリティ・ソリューション「BROADKEY software module」など。さらに、Clarinox、Cypherbridge Systems、Redpine Signalsといった企業の新ソリューションも提供する。
これらのソリューションを使用することで、実際のアプリケーション開発における技術的な課題解決や開発コスト効率の改善、製品の迅速な市場投入などが可能になる。
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