コマツ出資のIoTプラットフォームは「オープン」、アプリ開発はデザイン思考で:製造業IoT
ランドログは、SAPジャパン主催のイベント「SAP Leonardo Executive Summit」において、建設業界向けクラウドIoTプラットフォーム「LANDLOG」のアプリケーション開発を進める上で、デザイン思考をベースにしたコンソーシアムを立ち上げる方針を明らかにした。
ランドログは2017年10月24日、SAPジャパン主催のイベント「SAP Leonardo Executive Summit」において、建設業界向けクラウドIoT(モノのインターネット)プラットフォーム「LANDLOG」のアプリケーション開発を進める上で、デザイン思考をベースにしたコンソーシアムを立ち上げる方針を明らかにした。
LANDLOGは、建設業務における生産プロセスに関与する、土・機械・材料などのあらゆる「モノ」をつなぐプラットフォームである。コマツ、NTTドコモ、SAPジャパン、オプティムの4社は2017年10月、このLANDLOGの開発と事業展開を進める企業としてランドログを立ち上げたばかりだ(関連記事:IoTで建設業務を効率化、共通基盤を4社で構築へ)。
同社社長の井川甲作氏は「LANDLOGは、建設業界の生産性を高めることを目的に開発している。この目的を達成するには、コマツの建機からのデータだけでは足りない。コマツにとどまらないさまざまな企業に参加してもらう必要があり、そのためにLANDLOGはオープンなプラットフォームになっている」と語る。
LANDLOGの中核は、建機やドローン、監視カメラなどから収集した「モノ」のデータを現場で使える形に処理する「コト」化したデータになる。ランドログの事業は、LANDLOGのデータを活用したアプリケーションプロバイダー向けサービスと、LANDLOGへのデータ収集を促進するエッジソリューションサービスの2つだ。
これらのうちアプリケーションプロバイダー向けサービスにおいて、アプリケーション開発を促進するための枠組みとして立ち上げようとしているのがデザイン思考をベースにしたコンソーシアムである。「顧客中心主義を基にSAPジャパンで培ってきたデザイン思考型のアプローチで新たなエコシステムを構築したい。LANDLOGはコマツ色が強いと思われているかもしれないが、オープンにしていくので興味のある企業はぜひ参加してほしい」(ランドログ チーフデジタルオフィサーの明石宗一郎氏)という。
なお、LANDLOGを活用したアプリケーションは、2017年12月上旬に建設生産プロセスに特化したα版が幾つかリリースされる予定で、これらは建設生産プロセスに特化したものなる。一方、2018年2月下旬のβ版リリースについては「コンソーシアムの先行パートナーとの協業による成果を見せたい」(明石氏)としている。
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