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新生CEATEC、電子部品メーカーはCPS/IoTにどうアプローチしたのかCEATEC 2017(2/3 ページ)

「モノ」売りから「コト」売りへの移行が重視されるCPS/IoTの展示会に生まれ変わった「CEATEC JAPAN」。「エレクトロニクスショー」時代から出展を続けてきた電子部品メーカーの展示も、もはや「スゴい部品」を見せるだけでは済まされない。CPS/IoTに対して、どのようにアプローチしているのだろうか。

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半導体前工程のプロセス間をつなぐIoTソリューション

 村田製作所、アルプス電気と並んで大手電子部品メーカーとされるTDKも「IoTソリューション」の展示を行った。

 半導体前工程への適用事例で、各プロセスでさまざまな処理が施されるウエハーを収めておくFOUPケースに、湿度センサー、加速度センサー、無線通信回路、ワイヤレス充電回路などを集積したモジュールを組み込んでいる。

 FOUPケースは、半導体前工程の各プロセス間でウエハーを移動させる際に用いられており、ケース内は窒素ガスで満たされている。ただし、単に不活性の窒素ガスで満たせばよいわけではなく、FOUPケース内での湿度が歩留まりに大きく関係してくる。

 今回展示したFOUPケースを使えば、プロセス間を移動するFOUPケース内の湿度を常時モニタリングできる。もし湿度に問題があれば、各装置にウエハーを送り込むロードポートに設置した際に、窒素の流量を制御することで湿度を適正値に調節する。この他、FOUPケースに加わった衝撃なども加速度センサーによって検知可能だ。もちろん、センシングデータの送信、電力供給ともワイヤレスで行えるので、FOUPケースの密閉は保たれる。

TDKの「IoTソリューション」
TDKの「IoTソリューション」。FOUPケースに組み込んだモジュールにより、密閉を保ちつつ、歩留まりと関わる湿度データを常時モニタリングできる(クリックで拡大)

 「今回の展示では湿度センサーは当社製ではない。だが、部品単位で売り込むだけではなく、顧客の課題を解決するトータルソリューション提案が重要だと考えている」(TDKの説明員)。

スポーツ分野のIoT活用を見据える「Lazurite」

 ロームは、子会社であるラピスセミコンダクタが展開するIoTのレファレンスデザイン「Lazurite」をアピールした。Lazuriteの活用事例のうち最も大きな動展示は、ロームブース内ではなく、協業先の富士通ブースで展開されていた「Windhack」だ。

富士通ブースに「Windhack」の展示
富士通ブースに「Windhack」の展示。マスト中央部に「Windhack」を取り付けた実物のウインドサーフィンの他、ウインドサーフィンを仮想体験できるVRも用意されていた(クリックで拡大)
ロームブースの「Windhack」の展示はこんなかわいい感じ
ロームブースの「Windhack」の展示はこんなかわいい感じ(クリックで拡大)

 Windhackは、Lazuriteをベースに、加速度、ジャイロ、地磁気、気圧などのセンサーやBluetooth Low Energy、マイクロSDカード、GPSモジュールを搭載したセンサーノードだ。位置情報を取得しながらウインドサーフィンのセール、ボード、体の動きをマイクロSDカードに記録し、ウインドサーフィンの技術力向上につなげるもので、日本ウインドサーフィン協会、富士通との協業による成果だ。

 Windhackはマストに装着した透明のボトルの中に入っており、セール(帆)の角度、位置情報や進行方向、時刻情報がマイクロSDカードに記録される。これらのデータを後から解析すれば、姿勢情報や方位情報などを算出することができる。Bluetooth Low Energyを使ってリアルタイムにデータを送信することもできる。また、親機と2つの子機をサブGHz無線通信で連携させる「Windhack Pro」も開発している。

 「Windhackの事例は、ウインドサーフィンにとどまらないスポーツ分野でのIoT活用の先鞭になる」(ラピスセミコンダクタの説明員)としている。

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