3Dセンサーに向かって3秒間立つだけ、体のゆがみを測定するシステム:組み込み開発ニュース
NECソリューションイノベータは、3Dセンサーで立ち姿勢を測定する「NEC 立ち姿勢判別システム」の提供を開始した。3Dセンサーに向かって3秒間立つだけで、体のゆがみを測定し、点数化する。
NECソリューションイノベータは2017年9月15日、3Dセンサーで立ち姿勢を測定する「NEC 立ち姿勢判別システム」の提供を開始すると発表した。3Dセンサーに向かって3秒間立つだけで体のゆがみを測定するシステムで、価格は1ライセンスあたり40万円(税別)から。ハードウェア(Windows PC、Kinect v2センサーなど)は別途必要となる。
同社の人の動きに関するセンシング技術と、国際的なスポーツ大会にパーソナルトレーナーとして参加する鴻江寿治氏の「立ち姿勢」に関する知見を組み合わせた。設置された3Dセンサーの前に3秒間立つことで、「首」「肩」「背骨」「骨盤」「膝」の「上下差」「左右差」「前後差」などのゆがみを測定し、体のゆがみ度を点数化する。マーカーなどの装着は必要ない。また、鴻江氏による理論を基に、体のタイプを「猫背タイプ」「反り腰タイプ」に判別する。
計測から印刷までの一連の操作を、キーボードの他に音声ガイドや画面の指示に合わせた簡単なジェスチャーでも行える。例えば、右手を上げて下ろす動作をすると、1秒後に測定を開始し、3秒で結果が出る。アドバイス画面表示後に両手を上げると結果画面の印刷、右手を上げるとQRコードを表示する。
また、猫背タイプなど、体のタイプとその条件を自由に設定し、タイプごとに利用者へのアドバイス画面を業種・分野に合わせて作成できる。
スポーツ用品店などでは、立ち姿勢を測定して顧客に合った商品を紹介できる。さらに、商品着用前後の測定結果を比較することで、その場で顧客が効果を実感できるなど、販売促進を支援する。
同社では、今後2年間で100ライセンスの導入を目指している。
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