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姿勢情報を高精度検出する、パナソニックのロボット用センシングユニット
パナソニックがジャイロと加速度センサーを組み合わせ、高精度な姿勢情報を検出するロボット用センシングユニットを開発した。事前にパラメーターを設定しての出荷にも対応する。
パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は2016年7月19日、ロボットや産業用自律機械システム、重機などの用途に向け、姿勢検出と位置推定を行う「モーションセンシングユニット」を開発、2016年末にサンプル出荷を開始すると発表した。
新製品は搭載する3軸のジャイロセンサーと加速度センサーで検出した3軸全ての動きを内蔵プロセッサで処理することで、XYZ方向の回転運動と直進運動の6軸検出を実現し、姿勢情報として出力するユニット。
開発に際してはジャイロと加速度、2つのセンサーから得られた結果を適切に処理する独自のアルゴリズムを開発することで、それぞれの欠点を打ち消し、高速な応答と高い検出精度を実現したとしている。サイズは74×49×16(縦×横×高さ)mm。
姿勢検出精度は0.2deg(XY軸)および1.0deg(Z軸)角速度計測範囲は±300dps(XYZ軸)、加速度計測は±2.9G(XYZ軸)で、出力周期は1ms。通信インタフェースとしてはUARTとSPIを用意する。出荷に際しては利用用途に応じての各種パラメーター設定をあらかじめ施す事も可能であり、機器制作側の負担を軽減する。
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