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着脱可能な可搬式の「モバイルパワーパック」、エネルギーの効率的な利活用を提案:CEATEC JAPAN 2017
ホンダは「CEATEC JAPAN 2017」において、着脱可能な可搬式バッテリーと充放電器で構成するシステム「Honda Mobile Power Pack」の量産モデルを初公開する。
ホンダは2017年9月25日、「CEATEC JAPAN 2017」(2017年10月3〜6日、幕張メッセ)において、着脱可能な可搬式バッテリーと充放電器で構成するシステム「Honda Mobile Power Pack」の量産モデルを初公開すると発表した。再生可能エネルギーの効率的な利活用を提案する。
Honda Mobile Power Packのシステムは、小型電動モビリティーの動力や家庭での電源として利用できる可搬式バッテリー(モバイルパワーパック)と充放電器、充電ステーションからなる。充電ステーションでは複数のモバイルパワーパックを同時に充電でき、交換用モバイルパワーパックを供給するとともに、電力需要のピーク時にはステーション内のモバイルパワーパックから電力を供給して電力安定化に貢献する。充放電器とモバイルパワーパックを組み合わせることにより、非常時の電源や無電化地域での常時電源として活用することもできる。
燃料電池車(FCV)向けに水素の充填(じゅうてん)圧力が70MPaのスマート水素ステーションのコンセプトも併せて出展する。高圧水電解型水素製造ステーションとして「世界初」(ホンダ)となる製造圧力82MPaを実現した。コンプレッサーを使用しないコンパクトなサイズで、再生可能エネルギーなどから得た電気で水を電気分解し、水素を製造する。
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