大容量点群データ処理を強化したデスクトップGISアプリケーション:CADニュース
日本スーパーマップは、大容量点群データ処理を強化したデスクトップGISアプリケーション「SuperMap iDesktop 8C(2017)」を発売した。GIS上での表示や空間解析により、建築/土木業界で利用されるi-ConstructionやCIM業務をサポートする。
日本スーパーマップは2017年7月19日、デスクトップGISアプリケーション「SuperMap iDesktop 8C(2017)」(SuperMap)を発売した。地図作成や空間解析の他、WebサイトやモバイルGIS用の地図作成やチューニングツール、現地調査用モバイルGISの基幹システム、C/Sシステムなどに対応。GIS上での表示や空間解析により、建築/土木業界で利用されるi-ConstructionやCIM業務をサポートする。
新バージョンのSuperMapでは、大容量点群データ処理を強化し、斜め写真モデルやMMSなどで取得した点群データを3DモデルのOSGBやDSMに変換できる。OSGBモデルは属性情報を管理ファイルに保持して高速にモデル表示でき、属性情報を使って解析が可能だ。大容量点群データをOSGBに変換するとデータ量は約半分になり、各種空間解析やWebブラウザ表示などに活用できる。
また、ドローンなどで撮影した写真から生成した斜め写真モデルを取り込める。3Dモデルの表示だけでなく、2Dベクターデータを使って写真から地物を単体化し、各オブジェクトに属性情報を付与したり、日照/浸水/可視域解析などの空間解析も可能だ。
さらに、3D CADやBIMモデルも取り込める。取り込み時にBIMデータを軽量化し、地理空間上に高速表示/空間解析ができる。
他にも、パイプラインのCADデータを読み込み、3D化してネットワークを解析。高さや太さなどを視覚的に表現し、破損時のシミュレーションや日常管理、メンテナンスに活用できる。
同年10月31日までに購入すると、1ライセンスごとに、オプション機能の3D解析、点群データをOSGBモデルに1回変換するサービス、プラグイン開発版ライセンスのいずれかが付いてくる。
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