超音波画像診断装置とX線血管撮影装置の情報を統合するシステムを販売:医療機器ニュース
シーメンスヘルスケアは、超音波画像診断装置とX線血管撮影装置の情報を統合する「syngo TrueFusion」の販売を開始した。超音波画像診断装置の画像をX線血管撮影装置の画像へ統合し、心構造疾患の治療を支援する。
シーメンスヘルスケアは2017年6月26日、超音波画像診断装置とX線血管撮影装置の情報を統合する「syngo TrueFusion(シンゴ・トゥルーフュージョン)」の販売を開始した。超音波画像診断装置の画像をX線血管撮影装置の画像へ統合し、心構造疾患の治療の際に、分かりやすいナビゲーション情報を提供する。
syngo TrueFusionは、シーメンスの循環器用超音波画像診断装置「ACUSON SC2000 PRIME」が搭載するTrue Volume TEEからの情報を血管撮影装置「Artis」シリーズへ送信し、血管撮影装置の透視画像上に治療に関連する解剖学的/機能的ランドマークを表示する。
これまで各装置が単独で取得していた画像情報を統合し、それぞれの画像を同期できる。そのため、複雑な手技でも術者が治療の状況を容易に把握でき、正確かつ効率的に治療を進められる。
また、症状や手技に関する認識を手術チーム全体が共有しやすく、治療のワークフローが向上し、治療時間の短縮などが期待できる。さらに、ワークフローの向上により、使用される造影剤の低減や、治療時間の短縮による被ばく低減にもつながる。
心構造疾患の治療では、リアルタイム3D TEEや3Dカラードップライメージングが広く活用されている。しかし、経カテーテルによる治療を行う場合はX線血管撮影装置の透視画像をガイドに手技が進められているため、超音波画像診断装置とX線血管撮影装置の情報を統合するsyngo TrueFusionが開発された。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
関連記事
- 「国内診断装置市場の競争は絶滅戦争に近い」、シーメンスはサービスに重点
シーメンスヘルスケアは、主力のCTやMRIといった診断装置事業について、単体製品の販売から、ソリューション提案やコンサルティングを含めたサービスに力点を移す方針。体外診断薬を用いた検査事業にも注力するという。 - CT装置の“常識”を打ち破る「SOMATOM go」はタブレット端末で操作する
シーメンスヘルスケアは、「2017国際医用画像総合展」において、タブレット端末で操作する新コンセプトのCT装置「SOMATOM go」を披露した。CT検査のワークフローにおける“常識”を打ち破る「業界初」(同社)の製品だという。 - マンモグラフィーだけの乳がん検診は不十分!? 超音波やMRIの組み合わせが必要
シーメンスヘルスケアと相良病院が、乳がん検診の現状や、全身検査が可能なPET-MRI同時撮影装置「Biograph mMR」を使った最新の検診手法について説明。マンモグラフィーだけでは乳がんを見つけ出すには万全とはいえず、超音波やMRIなども組み合わせる必要があるという。 - ハイブリッド手術室を救急災害医療に応用、シーメンスヘルスケアと東京曳舟病院
伯鳳会グループとシーメンスヘルスケアは、救急災害医療を中心とした医療機器の運用およびサービスに関するパートナーシップを締結した。救急災害医療のための「ハイブリッドER」を東京曳舟病院にて展開・運用する。 - シーメンス補聴器、オーダーメード補聴器の成形に3Dプリンタを導入
シーメンス・ヒヤリング・インスツルメンツ(シーメンス補聴器)は、オーダーメード補聴器の製造に3Dプリンタを導入する。カスタマイズの精度が上がるだけでなく、補聴器の製造時間を約25%短縮できるという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.