ニュース
金型の開き量やたわみを測定する埋め込み型位置センサー:FAニュース
村田機械は、射出成形金型に埋め込み、金型の開き量を測定する位置センサー「MEL1002」を発売した。射出成形金型にセンサーを直接埋め込めるため、金型の開き量やたわみをより正確に測定できる。
村田機械は2017年4月20日、射出成形金型に埋め込み、金型の開き量を測定する位置センサー「MEL1002」を発売した。
MEL1002は、150℃の耐熱性を備え、射出成形金型にセンサーを直接埋め込めるため、金型の開き量やたわみをより正確に測定することが可能だ。測定値はアナログ変換器「MPD200」に表示する。
同社の金型挙動モニタリングシステム「Muratec Molding Monitor」と組み合わせ、金型内の圧力/温度などの各種センサーデータと合わせて分析することで、詳細な金型挙動を把握できる。
検出ストロークは2mmで、繰り返し精度は±2μm、直線性精度は5μm以下。最高分解能は0.125μm、耐衝撃は100G、耐振動は20〜150Hz/5G、耐久性は300万回となっている。耐衝撃性に優れることから、同社は今後、同製品を金属プレス分野へ展開することも視野に入れているという。
近年、自動車業界においては金属部品の樹脂化が進み、より高精度なプラスチック成形加工が求められている。こうしたプラスチック成形加工では、成形時の金型の挙動を把握するため、その開き量を正確に測定し、試作成形時の射出条件設定や、量産時の稼働監視に活用したいというニーズが高まっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- スマートファクトリーがいよいよ現実解へ、期待される「見える化」の先
ドイツのインダストリー4.0がきっかけとなり関心が高まった、IoTを活用したスマートファクトリー化への動きだが、2017年は現実的成果が期待される1年となりそうだ。既に多くの実証成果が発表されているが、2017年は、実導入ベースでの成功事例が生まれることが期待される。 - 人工知能は製造現場でどう役に立つのか
人間の知的活動を代替するといわれる人工知能が大きな注目を集めている。ただ、製造現場で「使える」人工知能は、一般的に言われているような大規模演算が必要なものではない。「使える人工知能」に向けていち早く実現へと踏み出しているファナックとPFNの取り組みを紹介する。 - 生産現場の異常を検知、品質管理に役立つ「C管理図」を使う
生産工程の解析や安定した状態にあるかどうかをチェックするために役立つ「QC七つ道具」。そのうちの1つ、「管理図」は日々の品質のばらつきが異常な原因によるものなのか、そうでないかを判断するために役立ちます。今回は、管理図の一種「C管理図」を取り上げます。 - トヨタ生産方式と設備保全、IoT活用をどう考えるか
日本型モノづくりの象徴ともいうべき「トヨタ生産方式」。本連載では多くの製造業が取り入れるトヨタ生産方式の利点を生かしつつ、IoTを活用してモノづくりを強化するポイントについて解説していきます。第2回となる今回は、設備保全へのIoT活用のポイントについて紹介します。 - これぞ現場のIoT、RRIが中堅中小企業のIoT活用事例公開
経産省などが主導するロボット革命イニシアティブ協議会(RRI)が募集していた「第1回 中堅・中小製造業のIoT活用事例」の結果がこのほど発表され、約40件の事例が認定された。