「KM流エッジIoT」が進化の源に、コニカミノルタが“仕込み”を成果に変える:製造マネジメントニュース(1/2 ページ)
コニカミノルタは、2017〜2019年度の新中期経営計画「SHINKA 2019」を発表。前中計「TRANSFORM 2016」における“仕込み”を確実に成果として出していくフェーズとなる。
コニカミノルタは2017年5月11日、2017〜2019年度の3カ年を対象とする新中期経営計画「SHINKA 2019」を発表した。2014〜2016年度に実施した「TRANSFORM 2016」における“仕込み”を確実に成果として出していくフェーズとなる。2019年度の経営目標値は、営業利益750億円以上、営業利益率7%以上、当期利益500億円、ROE9.5%に定めた。そして中期目標とする2021年度の営業利益1000億円以上、営業利益率10%以上、当期利益700億円以上、ROE11%につなげていきたい考えだ。
同社社長兼CEOの山名昌衛氏は、コニカミノルタがSHINKA 2019の最終年度に当たる2019年度、そして中計目標とする2021年度に目指す姿として「課題提起型デジタルカンパニー」を挙げた。これは、従来の製品分野別の事業体制から、全社を挙げて各業種/業態の顧客の潜在的課題を先取りし、共に解を創出するような事業体制になることを指す。山名氏は「ビジネス社会・人間社会のSHINKA(進化)のために新たな価値を創出し続ける企業になる。そのための中期経営計画になる」と説明する。
中期経営計画を進める上でのコニカミノルタの強みは、材料、画像、光学、微細加工の4分野におけるコア技術と、複合機を中心とした200万社の顧客基盤だ。「顧客とのつながりこそがIoT(モノのインターネット)時代の資産に他ならない」(山名氏)という。
これらのコア技術と顧客基盤を強化するための“仕込み”に注力してきたのが前中計のTRANSFORM 2016になる。加えて、世界5極に開設した「ビジネスイノベーションセンター(BIC)」の活動を基に2017年3月に発表したエッジIoTプラットフォーム「Workplace Hub(ワークプレイスハブ)」など、IoT時代に対応できるような体制も整えてきた(関連記事:サーバ付き複合機から始まる、コニカミノルタのIoTプラットフォーム構想)。
SHINKA 2019では、ワークプレイスハブを起点とする「KM(コニカミノルタ)流エッジIoT」を強みとした事業戦略を拡大し、TRANSFORM 2016の“仕込み”を高収益の事業という成果に変えていくことが目標となる。この高収益事業に当たるのが「成長事業」と「新規事業」だ。併せて、これら成長事業と新規事業への投資費用を稼ぎ出すため、従来の製品分野別事業に当たる「基盤事業」の収益力を高めていく必要がある。
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