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コミュニケーションロボットとの会話で認知症診断を支援:医療機器ニュース
NTTデータ関西は、コミュニケーションロボットによる認知症診断支援の実現性を検証する実証試験を開始する。対象者と「Sota」との会話ログ結果と、医師による診断との違いを分析し、実現性や効果を検証する。
NTTデータ関西は2017年4月24日、大阪市立大学と弘済院附属病院と共同で、コミュニケーションロボットによる認知症診断支援の実現性を検証する実証試験を開始すると発表した。認知症疾患医療センターの指定を受けている弘済院附属病院において、同年6月まで実施する。
実証試験は、認知症診断の対象者とコミュニケーションロボットによる、会話シナリオに従った会話を通じて収集した情報を、NTTデータのクラウドロボティクス基盤で統合的に解析する。従来の医師による認知症診断も行い、2つの結果の違いを分析することで、コミュニケーションロボットによる認知症診断支援の実現性や効果を検証する。
コミュニケーションロボットには、ヴイストンの「Sota」を採用。NTTデータのクラウドロボティクス基盤からは、会話シナリオと会話ログを提供する。効果の測定は、大阪市立大学と弘済院附属病院の協力のもとに進める。
また、実証試験の結果に基づき、診断支援アルゴリズムの開発やデバイスへの適用も検討していく。さらに、コミュニケーションロボットによる認知症診断支援ソリューションの実用化を進め、認知症の予防/早期発見/医療現場の人材不足解消を目指すとしている。
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