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つながる工場実現へ、ファナックがIoT基盤をドイツでアピールハノーバーメッセ2017

ファナックは、ハノーバーメッセ2017において、産業用ロボットの製品群とともに2016年に発表した製造現場向けのIoT基盤「FIELD system」の価値を訴えた。

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 ファナックは、ハノーバーメッセ2017(2017年4月24〜28日、ドイツ・ハノーバーメッセ)において、産業用ロボットの製品群とともに2016年に発表した製造現場向けのIoT基盤「FIELD system」の価値を訴えた。

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ハノーバーメッセ2017のファナックブース。自動車を運ぶ巨大な産業用ロボット「M-2000iA」など豊富なロボット製品群を出展(クリックで拡大)

FIELD systemで産業用機器群がつながる価値を訴求

 ファナックの製造現場向けのIoT基盤「FIELD system」は、米国のCisco Systems、Rockwell Automation、日本のPreferred Networks、NTTグループを中心に200社以上と開発を進めるIoTプラットフォームである。CNC(Computerized Numerical Control)や産業用ロボット、各種センサーなどのデータを集積し、分析および制御を実現するというものである※)。当初の予定からは遅れたものの2017年秋の本格展開に向けて、機器やアプリストアの準備を進めているところである。

※)関連記事:ファナックのスマート工場パートナーに200社以上が参加、デファクト形成へ加

 ハノーバーメッセ2017では、「FIELD system」でつながる価値を訴求。強化機械学習や遠隔監視などのデモを行った。

 強化機械学習のデモは、日本の展示会でもよく展示されているばら積み部品のピックアップを行うものだ。2台の産業用ロボットとカメラがバラバラに積まれた部品をピックアップする取り組みを繰り返していく中で、自動的に学習してアルゴリズムを形成し、高確率で失敗なくつかむことができるという。

 これを「FIELD system」と2台のロボットを接続することで、それぞれのロボットの把持の成功や失敗の経験を共有。2倍の経験から新規のアルゴリズムを生み出せるようになり、学習のスピードを2倍にできる。結果的に把持の成功率を急速に高めることが可能となる。

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ばら積み部品のピックアップを強化機械学習で高速度で学習し把持精度を上げるデモ(クリックで拡大)

 その他、機器群に接続したセンサーと「FIELD system」を結び、そこにリアルタイムに触れると遠隔地をイメージしたモニターで、グラフが変位するような遠隔監視を想定したデモも紹介した。

photophoto センサーを設置した機器群(左)。「Try it」をタッチするとすぐにセンシング内容がモニターに反映される(右)(クリックで拡大)

 製造業のIoT活用ではさまざまな企業がIoT基盤を展開しているが、ファナックは「エッジヘビー(現場重視)」とした考えを打ち出しており、製造現場に役立つIoT基盤の展開を目指している。

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