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IoT時代の設計へ、実機データと3D CADをつなぐ「Creo Product Insight」を発表CADニュース

PTCは3D設計ツール新製品「Creo 4.0」の最新アップデートとして、「コネクティビティ設計」ツール、3Dプリント連携システムに関する追加情報、ARデータ出力ツールについて明かした。

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 PTCジャパンは2017年4月13日、3D設計ツール新製品「Creo 4.0」の最新アップデートについて記者説明会を開催した。今回は、「コネクティビティ設計」ツール、3Dプリント連携システムに関する追加情報、ARデータ出力ツールについて説明した。

 2017年6月に、新たにリリースする「Creo Product Insight」は「スマートコネクテッドプロダクト」のための新たな設計ツールだ。スマートコネクテッドプロダクト(Smart, connected products:つながるスマート製品)とは、電気製品がインターネットを介して、センサーやプロセッサ、ソフトウェア、ストレージといった技術とつながり、一体化して動く製品を示し、米国の経済学者マイケル・E・ポーター氏が提唱する考え方の1つだ(関連記事:マイケル・ポーターが語る“つながるスマート製品”による第3次IT革命)。

 Creo Product Insightは、実機(フィジカル)データと3D CADデータ(デジタル)をつなぎながらスマートコネクテッドプロダクトを設計するツールだ。フィールドの実機に取り付けたセンサーから習得したデータを3D CADでの設計とリンクさせ、設計・検証が進められる。すなわちそれをコネクティビティ設計と呼ぶ。


コネクティビティ設計のイメージ(クリックして拡大) 出典:PTCジャパン

今回の説明で登壇した、米PTC CADセグメント担当 シニアバイスプレジデント ブライアン・トンプソン氏

 例えば、設計者が想定した使い方と、フィールドで実際に導入された際の使い方との間に生じるギャップを把握し、故障や問題が発生する原因を突き止めるといった使い方ができる。また次世代の設計へデータを生かすこともでき、取得したデータを統計的に処理して、過剰設計や過小設計になってしまうのを事前回避することも可能になる。

 Creo 4.0の3Dプリント連携システムは、従来、3D CADから3Dプリンティングするまでの過程において複数のソフトウェアを用いていた処理を、Creoの中に全て統合し、かつ作業もできる限り簡略化したもの(関連記事:3Dプリンタ、IoT、ARとトレンド技術を積極活用して3D設計――「Creo 4.0」)。2016年12月より、3Dプリントビューローの「i.materialise」にダイレクトにデータを送れる機能も提供している。3DプリントチェックのドライバーはStratasysと3D Systemsから提供されているが、新たにmaterialiseからも提供を受ける予定だ。はっきりとした日程については未定だという。

 同製品メンテナンスリリース「M010」では、新たに簡易なARデータ書き出しの機能を追加する。Creo 4.0にある3Dモデルから、「Thing Mark」というAR(Augmented Reality)データ表示のためのマークが簡単な操作で描き出せるというもの。Thing MarkはQRコードのようにメールなどに添付して配布でき、タブレット端末の無償アプリ「ThingWorx View」経由でAR表示できる(関連記事:「VR=仮想現実感」は誤訳!? VRの定義、「製造業VR」の現状と課題)。


ARデータを表示するための「Thing Mark」(クリックして拡大) 出典:PTCジャパン

 このようなAR機能は今後、より高度なものに進化していく予定で、将来は目の前にある実機に3D CADデータの画像を重ねてデモをするといったことが可能になるという。

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