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「信号灯」から始めるスマート工場、最初の一歩は無理せず簡単にスマート工場EXPO

パトライトは「SFE2017」において、パートナー企業とともに「AirGRID」を中心とした工場見える化ソリューションを提案した。同社の「AirGRID」は工場内の機器の信号灯がどういうステータスにあるかというのを無線で送信できる仕組みである。

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 パトライトは「第1回スマート工場EXPO(SFE2017)」(2017年1月18〜20日、東京ビッグサイト)において、パートナー企業とともに「AirGRID」を中心とした工場見える化ソリューションを提案した。同社の「AirGRID」は工場内に設置されている信号灯に載せるだけで信号灯がどういうステータスにあるかというのを無線で送ることができ、機器の稼働状況を把握できるというものだ。

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パトライトの「AirGRID」(赤丸部分)。信号灯のステータスを設置するだけで簡単に送ることができる(クリックで拡大)

簡単に工場見える化を実現する仕組み

 製造現場のIoT(モノのインターネット)活用は大きな注目を集めている。しかし、実際に製造現場では「何から手を付けてよいか分からない」や「コストが掛けられない」など戸惑う声なども多い。こうした課題を解決するのが「AirGRID」である。

 工場の設備監視をはじめようとしても、センサーの設置や通信機器の設置、ネットワーク構築など、多くの製造業にとっては負担が大きい。そもそもセンサーもどういうデータを取得すれば求めるデータが取れるのかというのも分からず、本格的に稼働させるまでに長い期間が必要になる。

 「AirGRID」は、機器そのものの稼働状況を直接取るのではなく、「機器の稼働状況を示す信号灯の情報を見れば、最低限の稼働状況は集められる」という発想の転換で生まれた製品である。多くの工場で設置されている、設備機器や生産ラインの状況監視を行う信号灯の上に設置するだけで、簡単に信号灯のステータス情報を集めることができる。

 パトライトはもともとこの信号灯の主要メーカーであり、機器の監視状況をより容易に集められるように「AirGRID」を開発した。パトライト 執行役員で営業本部長の吉坂悟志氏は「AirGRIDは6年前に製品化したが、発売後しばらくは鳴かず飛ばずだった。しかし、IoTやスマートファクトリーが注目を集め始めた2014年以降、販売が急増。2014年、2015年は10倍ペースで成長するなど一気に引き合いが高まった」と述べている。

 パトライト自身が関連のサービスなどを提供することも可能だが、現段階では「AirGRID」の提供にとどめており、稼働状況監視システムや関連のソリューションについてはパートナーとの協力で進めていく方針である。パートナーには、シーイーシーや富士通、東洋ビジネスエンジニアリングなど約20社が参加している。吉坂氏は「ソフトウェアなどを開発する自社のリソースを考えれば現状ではパートナーと組んで進めることが最良だと考えている」としている。

 パートナーとして連携ソリューションを出展したインターネットイニシアティブ(IIJ)は、同社が展開する汎用IoTプラットフォームに「AirGRID」の情報を収納し、可視化や分析などが行えるソリューションを出展した。IIJ ネットワーク本部 IoT基盤開発部長の齋藤透氏は「AirGRIDと当社の汎用IoTプラットフォームを組み合わせることで簡単に工場の稼働率監視が行える。まず始めたいというユーザーには負担も小さくすぐに活用できるという利点がある」と述べている。

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AirGRIDの情報をIIJのIoTプラットフォームで収集したインタフェース 出典:IIJ

第1回スマート工場EXPO(SFE2017)

第1回スマート工場EXPO(SFE2017)

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