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日本の製造業は大丈夫だ! 悔いや反省をバネに前を向く学生たち車を愛すコンサルタントの学生フォーミュラレポ2016(3)(3/6 ページ)

晩夏の熱い戦い、全日本学生フォーミュラ大会(以下、学生フォーミュラ)から早くも4カ月。最後のピットレポートが年をまたいでしまいました。大変お待たせいたしましたが、お約束の通り4チームの様子を紹介させていただきます。

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#20 名古屋大学(名古屋大学フォーミュラチーム FEM)

 さて、2015年のエンデュランス最終走行で優勝校のGRAZ工科大学との壮絶なデッドヒートの末、途中でリアウイングのステーが折損、惜しくもリタイヤとなった名古屋大学のピットへお邪魔しました。チームリーダーの小林哲朗さんにお話を伺います。

FEM(Formula Entertainment Machine)-14とチームメンバーの皆さん
FEM(Formula Entertainment Machine)-14とチームメンバーの皆さん(クリックして拡大)

 2015年のエンデュランスの走りが今でも目に焼き付いているのですが、今回はいかがでしたか?

小林さん エンデュランスは昨日終えて、完走はしたのですが不完全燃焼感は否めません。

 ありゃ、不完全燃焼なんだ……。前回とは大きくマシンが変わりましたね。

小林さん まずはフレームですが、スチールパイプとハニカムパネルをコアにしたカーボンパネルを使っています。あとECUは全面的に変更しました。

 リアウイングの強度確保はどうしましたか?

小林さん 前回はバネ下に付けて、ご存じのようにステーが折れてしまいました。今回はフレームにも使ったカーボンパネルを用いてフレームにマウントしています。

 そうそう、前回はバネ下でしたよね。私、このコラムで「バネ上」と間違えて書いてしまって、申し訳なかったです。直そうかなとも思ったのですが「ま、間違いは間違い、そのままで行こう」と素直に認めてしまう方なので……(と言い訳する私 汗;)ところで、不完全燃焼感はどこから来ているのですか?

小林さん エンデュランスのタイムもそうなのですが、そもそもエンデュランスの出走が最終日でなかったことに悔いが残ります

(筆者注:3日目の動的審査でローダー待ちの間にゲリラ豪雨が降り、完全ウェットでの走行になってしまったとのことです。チームのサイトには「競技にたら・ればはない!」という力強いコメントが掲載されています)。

 マシンを大きくモデルチェンジしたら、一度順位は下がるけどそこからブラッシュアップという形をとると思うのだけど、次回からエンジンの排気量制限が700ccになるというのはご存じですか?

小林さん はい、聞きました。実は2017年はICVでの参加を見送ります。今回は静岡理工科大学さんと合同でEVクラスに参戦しましたが、次回は単独でEVに集中します。

 そうなのですね。時代はEVにシフトしていくのは間違いのないところです。期待しています!


 チームの公式サイトで確認すると、ICVは2018年の大会をめどに再度挑戦するそうです。前回のマシンでは栄光のゼッケン1を付けた名古屋大学が、新しいレギュレーションでどんなマシンを作ってくるのか。今から楽しみでなりません。

 そして今回の総合成績ですが、ICVクラスで4位! 動的審査ではエンデュランスの6位をはじめ堅実にポイントを重ね、静的審査では総合1位(袋井市長賞)とやはり強豪チームであることに間違いはないのです。おめでとうございます!

疾走するFEM-14
疾走するFEM-14(クリックして拡大) 出典:名古屋大学フォーミュラチーム

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