北米でホンダ「オデッセイ」が全面改良、ミニバン首位キープを狙う:デトロイトモーターショー2017
ホンダは、「北米国際自動車ショー2017」において、ミニバン「オデッセイ」の新モデルを世界初披露すると発表した。
ホンダは2016年12月20日、「北米国際自動車ショー2017」(一般公開日:2017年1月14〜22日、米国ミシガン州デトロイト)において、ミニバン「オデッセイ」の新モデルを世界初披露すると発表した。
2010年以来のフルモデルチェンジで、新型オデッセイは5代目となる。北米市場で、オデッセイはミニバンとして6年連続で販売台数1位を獲得した。新モデルでは、洗練された新しいエクステリアデザイン、パワートレインを採用し、ファミリーユーザーが満足するパッケージや安全運転支援システムを装備する。
北米仕様は設計、開発から生産まで現地で行ったモデルで、日本仕様とは別物だ。2016年12月に発売した2017年モデルは、気筒休止技術を採用した排気量3.5l(リットル)のV型6気筒エンジンを搭載、6速ATを組み合わせる(日本仕様は排気量2.4lのガソリンエンジンとCVTの組み合わせ)。同モデルはクラス最高の燃費だとしている。ピラー、ルーフレール、フロアレールなどボディーには高張力鋼を多用し、衝突安全性能を高めている。
北米仕様のオデッセイは運転支援機能としては、車両前方を監視するカメラによる衝突警告と車線逸脱警報を搭載している。現在、自動ブレーキにも対応した安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」の搭載が北米市場向けモデルでも進んでおり、今回発表する新型オデッセイにも搭載されると考えられる。
一方、国内仕様は、2013年10月にフルモデルチェンジを実施し、現行モデルとなった。2016年2月の一部改良では2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載するハイブリッドモデルを追加、JC08モード燃費はクラストップとなる26.0km/lを達成した。特徴である超低床プラットフォームに組み込むため、ハイブリッドシステムの構成部品は小型化を行った。また、ホンダセンシング搭載モデルを全グレードに設定している。
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