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次世代列車運転席は2モード変形、運転時はヘッドアップディスプレイに:組み込み開発ニュース
三菱電機は、東京都内で開催したプライベート展示会「三菱電機アドバンストソリューション2016」において「次世代列車運転台」を披露した。
三菱電機は、東京都内で開催したプライベート展示会「三菱電機アドバンストソリューション2016」(2016年11月9〜11日)において「次世代列車運転台」を披露した。同社のデザイン研究所が開発したコンセプトモデルで、実用化時期は未定。
次世代列車運転台は、高度化する列車情報を、運転士だけでなくメンテナンスを行うエンジニアにも見やすく表示することを目指して開発された。運転モードでは、列車の前方から目をそらさずに、走行に関連する列車情報を視認できるようにヘッドアップディスプレイ(HUD)を採用した。メンテナンスモードでは、メンテナンスに必要なさまざまな情報を一望できるよう2画面モードに変形する。
現在の列車運転台は、運転時もメンテンナンス時も、同じディスプレイを使用している。運転時は、列車情報を確認するために視線を前方から下げる必要があり、メンテンナンス時はディスプレイ表示を切り替えながら行わなければならない。「この次世代列車運転台によって、運転士の負担軽減と、メンテナンスエンジニアの業務効率向上が可能になる。関連事業部とともに実用化の段階に進めていきたい」(三菱電機の説明員)という。
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