IoT対応産業用コントローラーにC言語対応モデルなど3種を追加:FAニュース
日立産機システムら3社は、IoT対応の産業用コントローラー「HF-W/IoT」シリーズに3つのモデルを追加する。ファンレス化や小型化に加え、耐環境性を向上させたことで、産業機械・設備へ容易に組み込むことができる。
日立製作所、日立産業制御ソリューションズ、日立産機システムは2016年10月14日、IoT(モノのインターネット)対応の産業用コントローラー「HF-W/IoT」シリーズに、産業機械・設備への組み込みを容易にした「HF-W100E/IoT」を追加すると発表した。PLC言語対応/CNC搭載/C言語対応の3モデルを、同年12月下旬より順次発売する。
新モデルは、熱設計や機械・装置の本体部、部品配置を見直すことで、自然空冷を可能にした。これにより、ファンレス化と小型化に加え、耐環境性が向上し、機械・設備へ容易に組み込むことができる。従来シリーズ同様、国際標準規格のIEC61131-3に準拠したPLC5言語のほか、組み込み設計向けのC言語にも対応し、高い汎用性も備えた。
対応OSは、Windows Embedded Standard 7/Windows 10 IoT Enterprise(いずれも64bit、MUI版)で、日本語を含む6カ国語に対応。また、高解像のDisplayPort/DVI-Iの2画面同時出力も可能にした。海外安全規格のUL/CSA/CE/KC/CCC/BSMIを取得し、グローバル展開にも対応する。
周囲温度は動作時0〜+55℃、保存時−10〜+70℃。プロセッサにIntel Atom Processor、内蔵ファイル装置にE3845mSATA SSDを採用した。サイズは192×119×50mmとなっている。
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