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人口12億人で新車市場は中国の7分の1、これからマイカー普及が進むインド新興国自動車事情(4)(2/5 ページ)

約12億9000万人という、中国に次ぐ国内総人口を抱えるインド。ときに亜大陸とも呼ばれる広大な国土もあいまって、いずれ世界で最も人口の多い国となるのは確実です。今後はさらなる経済成長も見込まれるとあって、2016年2月に開催された首都デリーのモーターショー「第13回オートエクスポ」には、世界中のメーカーが出展。会場は熱気に包まれていました。

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欧米への憧ればかりでなく、地場の自動車メーカーも注目を集める

 さて、モーターショーの様子に移りましょう。今回、意外と言っては失礼かもしれませんが、観衆の注目を大きく集めていたのが地元インドの自動車メーカーでした。これまでインドの大衆は海外、主にヨーロッパのブランドへの憧れが強く、地元メーカーの商品を憧れとともに見つめることは多くありませんでした。

 しかし今回は、Tata Motors(タタ)とMahindra & Mahindra(マヒンドラ)が新モデルやコンセプトカーを公開して、観衆にアピールしていました。

910 タタは新型コンパクトカーを公開。ハッチバックの「ジカ」とセダンの「カイト5」は基本設計を共有する姉妹モデルで、タタのエントリーモデルと位置付けられる。なおジカはジカ熱の影響から、「ティアゴ」と名称変更して発売されることになった(クリックして拡大)
1112 SUVのラインアップが好調のマヒンドラは、クーペSUVのコンセプトモデル「XUVエアロ」を公開(左)。ベストセラーモデルの「XUV500」をベースにした派生モデルの提案だ。また2016年1月に発売した「KUV100」(右)は、前席にベンチシートを採用して6人乗車を可能にしたグレードもある(クリックして拡大)

 これまでインドの自動車メーカーは、技術開発力が低く新型車の投入ペースも遅いため、展示車両にも新鮮味が感じられませんでした。例えば、地場最大手のタタは、新型車開発のほとんど全てをヨーロッパの複数の技術開発企業に委託していました。またマヒンドラは最近までモノコックボディーを作り上げる技術がなく、ラダーフレーム式の古典的SUVを作るのがせいぜいだったのです。

 しかし、タタはJaguar Land Rover(ジャガーランドローバー)を買収したことで、そのR&D施設とスタッフも手に入れることができました。一方のマヒンドラは、グループ企業のマヒンドラテックがイタリアのPininfarina(ピニンファリーナ)を買収。そのリソースに全面的にアクセスする権利を得ました。

 こうして両社とも社内R&D能力の近代化が図れ、アピール能力の高いコンセプトカーを作れるようになったとみて間違いありません。今後はさらにモダンで洗練された、魅力的な新型車が登場してくることになるでしょう。

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