クラウドを使ってインバータの管理や保守作業を効率化:FAニュース
安川電機は自社製インバータ向けのクラウドサービス「YASKAWA Drive Cloud」を提供開始した。該当製品のパラメータやトラブルシュート情報にアクセスできるほか、パラメータの調整結果やメンテナンス情報などをバックアップする用途を見込む。
安川電機は2016年10月4日、産業用汎用インバータ「GA700」シリーズ向けのクラウドサービス「YASKAWA Drive Cloud」の提供を開始した。クラウド経由でインバータの情報を確認し、バックアップを取れるようになる。
YASKAWA Drive Cloudを導入することで、クラウド上のマニュアルにアクセスしてパラメータの情報やトラブルシューティングを参照できるようになる。インバータの調整時やトラブル発生時に必要な情報に素早くアクセスできるため、作業時間を縮められるという。
保守の面でも役に立つ。パラメータの調整結果や駆動するモータのデータ、メンテナンス情報などをクラウドにバックアップ可能。トラブル発生時や製品を置き換える時はクラウドからデータを呼び出せるため、復旧までの時間を短縮できる。
スマートフォン用アプリ「DriveWizard Mobile」と連携させれば、スマートフォン経由でパラメータの編集や運転操作、稼働状況のモニタリングなどが可能となる。インバータのQRコードをアプリで読み込めば、製品の形式やソフトウェア番号などを自動認識し、クラウドから該当するマニュアルをスマートフォン経由で参照できるようになる。
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