今一番ホットなIoT活用サービスはトイレ!?:製造業IoT(2/2 ページ)
伊藤忠テクノソリューションズが、トイレにセンサーを設置してリアルタイムに個室の空き状況を確認できるクラウドサービス「IoTトイレ」を開発。ユニアデックスも同様の機能を持つIoT(モノのインターネット)の活用シナリオ「スマートトイレルーム」を発表しており、今後はIoT活用サービスとしてトイレが最もホットな場所になるかもしれない。
活用シナリオ/デモとしての「スマートトイレルーム」
トイレとIoTの組み合わせはCTCの専売特許ではない。ユニアデックスは、2016年4月に開設したIoT活用の早期実現を支援する場「IoTエコシステムラボ」における活用シナリオ/デモとして、個室トイレの利用状況を確認できるIoT活用サービス「スマートトイレルーム」を発表している。同年9月末に開いた会見では、スマートトイレルームのデモも披露した。
スマートトイレルームの機能は、CTCのIoTトイレとほぼ同じだ。ただし、スマートトイレルームの場合、個室トイレの開閉を検知するセンサーとして、アルプス電気の「センサーネットワークモジュール開発キット」を用いている。市販品のセンサーを利用しているのは、スマートトイレルームがあくまで活用シナリオ/デモであり、ユニアデックスが「IoTの評価検証に必要なハードウェアやクラウドサービス、回線、IoT可視化ソフトウェアなどをパッケージ化した「IoTスタートキット」の利用が前提になっているからだ。
スマートトイレルームでは、空き室状況だけでなく、その個室の使用時間も確認できるようになっている。さらに実証実験として、ユニアデックスオフィスの男子用トイレを使用した他、海の家の仮設和式トイレでの運用を行っている。
ユニアデックスによれば「施設の設備提供者にとって、最もクレームが多いものの1つがトイレ」だという。最もスマート化が遅れているトイレは、今後のIoT活用サービスの対象として最もホットな場所になるのかもしれない。
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