さまざまなCADのネイティブデータが編集可能、他社CADライセンス購入不要な「SOLIDWORKS 2017」:CADニュース(2/3 ページ)
SOLIDWORKS 2017の新機能である3D Interconnectは他社の3D CADで作成された部品データをインポートすることなくネイティブな状態でSOLIDWORKS内に展開でき、かつ編集も行える機能だ。同機能はSOLIDWORKSのライセンスのみで利用でき、使用するフォーマットのソフトウェアライセンスは購入する必要がない。
現在、同機能が対応するフォーマットは下記の通り。なお、同機能はSOLIDWORKSのライセンスのみで利用でき、使用するフォーマットのソフトウェアライセンスは購入する必要がない。
- Pro/ENGINEER(Pro/E)およびCreo(PTC)
- Autodesk Inventor(オートデスク)
- Solid Edge(シーメンスPLMソフトウェア)
- NX(シーメンスPLMソフトウェア)
- CATIA V5:上位版「SOLID WORKS Premium」で対応
Pro/E系のCADファイルはデータを修正して保存するごとに数が増えていくが、SOLIDWORS側では最新バージョンを自動的に判別して取り込む。
部品単位の修正については「作成元のCADでする前提である」ということだが、取り込んだ他社CADの部品も編集することは可能だ。
3D Interconnectで展開した他社CADの部品編集は可能であり、これらの部品をアセンブリすることも可能である。3D Interconnectで展開した他社CADアセンブリデータにおいては、合致の設定、カット、フィレットの追加などができる。ただし、そこに含まれる1部品だけにボスを追加したり、フィレットを取り除くなどの複雑な修正作業はできない
他社CADアセンブリ内の部品もSOLIDWORKSで編集したい場合は、リンクを解除するか、他社CADアセンブリをばらして1つ1つの部品を3D Interconnectで展開し組み付けすればよいということになる(しかし後者は現実的な作業にはならないだろう)。
シミュレーション関連新機能
「SOLIDWORKS Simulation 2017」については、解析結果表示で新機能を追加した。従来、解析結果は部品単体で表示していたが、それでは部品の役割や機能がつかみづらいことがあった。アセンブリ表示の中で見られることで、設計に直接かかわっていない関係者であっても直感的に解析結果を捉えることが可能だ。
またノートPCで同製品を扱うユーザーが増えたことを受け、使用マシンの負荷軽減ができる「オフロード機能」を追加した。解析計算によりPCの能力が多く割かれて処理が遅くなる場合、社内で所有するサーバやPCなどにその負荷を分散させる仕組みだ。ただしこちらはSOLID WORKS Premiumでの対応となる。
なお同製品の解析速度については前バージョン比で約20%向上したということだ。
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