3次元距離計測スキャナーの開発が容易に、リンクスがToF式CCDセンサーを発売:組み込み開発ニュース(2/2 ページ)
技術商社のリンクスは、ToF(Time of Flight)式CCDセンサーの開発製造を手掛けるスイスのEspros Photonics(エスプロス)と日本国内における総代理店契約を締結。2016年11月15日から国内販売を始める。市場の急拡大が見込まれる3次元距離計測スキャナーを容易に開発できるという。
真夏の昼間の明るさでもしっかりとセンシングできる
ToF式スキャナーが既に一定数採用されているのは、自動ドアやエレベータドアの開閉用途だ。「乗ろうとしたエレベータのドアが目の前で閉まることがある。ToF式スキャナーのセンシング機能を搭載すれば、エレベータに乗ろうとしている人や前を横切るだけの人を見分けて開閉の制御ができる」(村上氏)という。
ToF式スキャナーの市場は、ドア開閉用途などの固定型に加えて、自動車、走行型ロボット、ドローンなどに広がっていく。これらの拡大する市場に置いて、エスプロスのToF式CCDセンサーは高い商品力を有しているとして、今回の国内独占販売契約に至った。
最大の特徴は、真夏の昼間レベルの明るさである10万ルクス(lx)クラスの外光のある環境下でもしっかりとセンシングできる点だ。エスプロスは2006年創業の新興企業だが、数十億円規模の投資により、ToF式CCDセンサーの設計だけでなく、自社の製造ラインを用いた生産も行っている。村上氏は「ToF式スキャナーでは外光による受光素子の飽和が課題になる。エスプロスは、製造プロセスまでカバーしているので、10万ルクスの外光下にも対応できる」と強調する。
ToF式CCDセンサーの画素数は1×1、8×8、160×160、320×240の4種類。撮像テストをすぐに行える評価キットも用意している。光源は波長860nmの近赤外光を用いる。
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