TOF形式の3Dカメラ開発キット、東京エレクトロン デバイスが販売開始
東京エレクトロン デバイスがTOF(Time Of Flight)方式の3Dカメラ開発キットを販売開始。FAや車載、セキュリティなどの分野に向け、2018年度までに1000台の出荷を狙う。
東京エレクトロン デバイスは自社開発製品ブランド“inrevium”の新製品として、TOF(Time Of Flight)方式の3Dカメラ開発キットを販売開始した。FAや車載、セキュリティなどの分野に向け、2018年度までに1000台の出荷を狙う。
TOF(Time of Flight)方式は赤外光が光源から対象物を往復する際にかかる時間から、対象への距離を測定するもので、ステレオカメラによる距離測定(3次元認識手法)に比べて一般に処理CPU負荷が軽く、装置の小型化が容易とされている。
カメラのセンサーからは「距離画像」「近赤外画像」「カラー画像」が同一光軸の情報として取得でき、組み合わせることでさまざまなアプリケーションでの活用が期待できる。製品はセンサータイプの違いで「TB-7Z-TCDK-GC2」「TB-7Z-TCDK-GC3」の2つが用意されており、カラー画像の取得はTB-7Z-TCDK-GC3のみが対応する。
開発キットはTOFセンサーモジュールとFPGAによる制御モジュールから構成されており、SDKおよびサンプルデザインも用意される。ホスト(PC)側のソフトウェアだけではなく、制御モジュール側のマイコンおよびFPGAロジックの約半分(約40K)も開放されており、自由度の高い開発が可能だ。
なお、「開発キット」とされているがハードウェアは量産耐用品質での設計製造が行われており、開発後にはそのまま量産システムへの組み込みが可能となっている。
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