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スズキとソフトバンクが自動運転を共同開発、自動車とITそれぞれの思惑自動運転技術(2/2 ページ)

スズキとソフトバンク子会社のSBドライブは、自動運転技術を活用したスマートモビリティサービスの事業化で連携する。SBドライブが自動車メーカーと連携協定を結ぶのは初めて。浜松市、鉄道やバスを運行する遠州鉄道とも協力する。

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スズキが考える自動運転とは

スズキが自動運転の取り組みを明らかにするのは珍しい
スズキが自動運転の取り組みを明らかにするのは珍しい

 会見に出席したスズキ 代表取締役社長の鈴木俊宏氏は「どのような素晴らしい技術も、人々の生活の中で使われなければ価値がない。このプロジェクトを活用して、小さなクルマに求められる新技術の開発に取り組んでいきたいと考えている。自治体レベルでさまざまな取り組みがある中で、浜松市から新しい価値を創出できるように取り組んでいきたい」と抱負を語った。

 また、交通事業者である遠州鉄道や、IT企業のSBドライブといった異業種と自動運転の開発で連携する意義については、「自動運転をやるに当たって、自動車メーカー単独ではできないことがある。インフラも含めて検証し、何ができるか1つずつやっていきたい。ただ、今回の連携はスズキでの採用につなげるものではない。スズキにとって自動運転は白紙。勉強させてもらって、浜松や日本にあったものを研究していきたい」(鈴木氏)としている。

 SBドライブが実用化を目指す自動運転サービスは、”バス型”であってバス車両そのものを使う訳ではない。そのため、小型車を得意とするスズキとしても、「大きな乗り物である必要はない。浜松市には都市部も山間部も存在し、その地域にあった大きさがあるからだ。スズキはスズキなりに、自動運転を可能にする技術をやっていきたい。クルマの大きさに関係なく、自動運転をどんな概念で実現させていくかというところを探っていく」(同氏)という姿勢だ。

出遅れているスズキ、どこから手をつける

 スズキは「自動運転に関して出遅れている」(鈴木氏)のが現状だ。軽自動車や小型車を中心とする自動車メーカーとして自動運転に取り組む上では「高齢者、若い女性、ママさんが小さいクルマを運転する中で、何をサポートすると便利なのかというのを考えていかなければならない。その延長にスズキがやるべき自動運転がある」(同氏)と位置付ける。

 また、「地域や生活に密着する中で、何をどのように自動運転に結び付けるか、このプロジェクトを通じてやる意義がある。自動車単体ではなく、インフラも含めて自動運転で何ができるかを検証する良い機会だと考えている」(同氏)という。

 無人運転を目指すSBドライブと、自動車メーカーのスズキは連携しきれるのか。スズキの鈴木氏は「無人運転になるかどうかは分からない。自動車である以上、人が介在するべきだと思っている。無人運転と(自動車メーカーが考える自動運転)は別の世界だ」とコメントした。

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