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低侵襲な極微細蛍光内視鏡イメージングシステムを商品化医療機器ニュース

東北大学は、ルシールと共同で研究・開発した、低侵襲で簡便に実験動物の脳の神経活動を可視化できる「極微細蛍光内視鏡イメージングシステム」が商品化された。研究機関を中心に、ルシールより販売される。

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 東北大学は2016年7月19日、「極微細蛍光内視鏡イメージングシステム(Ultra-thin Fluorescence Endoscope Imaging System:U-FEIS)」が商品化されたことを発表した。同大学大学院医学系研究科の小山内実准教授らの研究グループとルシールが共同で研究・開発したもので、大学など研究機関を中心に、ルシールより販売される予定だ。

 U-FEISは、低侵襲で実験動物の脳の神経活動を簡便に可視化できるシステムだ。低侵襲の極微細内視鏡部と専用小型イメージングシステム、画像取得用カメラ、蛍光色素励起用レーザーとで構成されている。これらの装置群をイメージングシステムとしてパッケージ化し、光伝送効率を最大限に追求した結果、微弱な蛍光を発する個々の細胞を見分けることができ、脳深部での神経活動の多細胞イメージングが可能となった。

 内視鏡部分は、直径350μmの極微細レンズと、同径の1万画素数のイメージファイバーで構成される。細胞の活動を十分に認識する2μmレベルの空間分解能を持っており、低侵襲と高空間分解能を両立させている。

 また、in vivo(生体内)研究や臨床での利用場面を想定し、可搬性を重視した設計となっている。専用小型イメージングシステムは約30cm四方程度で、光ファイバー経由で励起光源を取り付けることができるため、設置場所や移設の自由度が高い。蛍光色素励起波長、蛍光波長を自由に選べるなどオプションも豊富だ。

 さらに、システムとしての一体性と操作性を追求した結果、高度な専門知識や技術がない人でも再現性の高いデータを簡便に取得することができるものになった。

 U-FEISによって、従来は高額の多光子励起蛍光顕微鏡を導入しなければ不可能だった脳深部の細胞イメージングが、手軽に導入できるようになる。今後、脳の活動における神経細胞のメカニズムの解明や、単一細胞レベルでのがん細胞の観察などに大きく貢献することが期待されるという。

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U-FEISの概略図と先端部形状
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極微細内視鏡で観察された細胞活動(左図中の白いバーの長さ:10μm)
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U-FEISを用いたラベルフリーイメージング
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U-FEISシステム

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