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サービス分野のロボットビジネス創出を目指すビジネススクール、NEDOが開設
NEDOが「サービスロボットによる新ビジネス創出」を目指す人材の育成に着手する。大阪工業大学を拠点とし、各地でワークショップも行う。
新エネルギー・産業技術総合研究所(NEDO)は2016年7月28日、サービスロボットによる新ビジネス創出を目指す人材を育成する「ロボットサービス・ビジネススクール」を大阪工業大学内に開設すると発表した。
同学が2017年春に開設予定である「ロボティクス&デザインセンター(RDC)」を拠点とし、ロボットビジネスに必要な技術やデザイン、ビジネスの各視点を学べる場所とする。加えて、大学を始めとした研究機関や地方自治体との連携も提供する場所と位置付ける。
講義(座学)についてはeラーニングでの提供も行う他、ロボット技術の活用が見込まれる各種産業の企業より持ち込まれるシーズとニーズを分析、抽出するワークショップをRDCとの連携によって全国各地にて開催する予定としている。
NEDOでは「技術開発の促進」と「開発された技術の社会実装」を迅速に行うため2016年4月に組織改編を行い、ロボットやAI、ビッグデータといった領域の技術開発と社会実装を推進することにより、「名目GDP30兆円の効果」を生み出す目標を掲げている。
NEDO理事長の古川一夫氏は「既にルンバを始め、一部の家庭用ロボットは市民権を得ており、技術的にも高いものがある。しかし、社会への実装を考えると“アプリケーション駆動型”の技術開発と社会実装の促進が必要だ」と、技術開発だけではなく、市場で求められる技術をいかに開発して社会へ投入し、市場を作り出すかが重要であると主張した。
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