変化を続ける北京市内の路上風景、何と自転車が復権していた:新興国自動車事情(2)(3/4 ページ)
2015年の自動車販売台数が2460万台という、もはや日本とは次元の違うスケールに成長した中国の自動車市場。その首都である北京の路上の風景はどうなっているのでしょうか。2016年4月開催の「北京モーターショー2016」に合わせて訪中した際に、北京の路上観察をしてみました。今回はその様子を紹介します。
充実した市内の公共交通網
郊外から市内中心部に戻り、今度は国鉄のターミナル駅を訪れてみました。アジア最大級の駅ともいわれる北京西站(北京西駅)は、中国の北西部から南西部まで幅広いエリアとつながる路線が集まり、北京語以外のさまざまな言語が飛び交っていました。
駅前にはバスターミナルが整備され、市内各所へ向かう路線バスが絶え間なく出発。ただし駅前道路の交通量そのものが膨大で渋滞が激しく、駅前から脱出するまでには多少の時間を要しているようです。
ちなみに市交通局の路線バス車両は、ほとんどがノーステップあるいはワンステップの低床車両。一部路線では輸送量を増強するために連接バスや2階建てバスを採用しています。また中心部では連接トロリーバスを採用している路線もありますが、今回はチェックすることができませんでした。
タクシー車両は地元の大手メーカー、北京汽車グループが生産したものを採用。かつて北京のタクシーといえば、天津汽車の「ダイハツ シャレード」をベースにした「夏利(シャーリィ)」でしたが、その後は韓国のHyundai Motor(現代自動車)との合弁企業である北京現代の「伊蘭特(エラントラ)」が大多数を占めています。ただしここ1、2年で北京汽車の自主ブランド「紳宝(シェンバオ)」の車両を導入するケースが目立ってきています。それでもボディの塗色は全て共通のため、利用者が混乱することはありません。
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