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プレシジョンメディシンの鍵を握る次世代シーケンサー規制:海外医療技術トレンド(16)(2/3 ページ)
遺伝子の塩基配列を高速に読み出す次世代シーケンサー。米国では、遺伝子プロファイルを利用して各個人に合った治療法を提供する「プレシジョンメディシン」の中核技術として、臨床適用に向けたルールづくりが進んでいる。
遺伝子データのプライバシー保護とサイバーセキュリティ対策
大量の機微な遺伝子解析データを取扱う次世代シーケンシングでは、プライバシー/個人データ保護策の強化が欠かせない。ホワイトハウスは2015年7月、「プレシジョンメディシン・イニシアチブ:プライバシーと信頼の原則」提案を公表して、パブリックコメントの募集を行い(関連情報、PDFファイル)、その結果を反映させたものを同年11月9日に公表した(関連情報、PDFファイル)。
図2 プレシジョンメディシン・イニシアチブ:データセキュリティ・ポリシー原則とフレームワーク(クリックで拡大)出典:The White House「Precision Medicine Initiative: Data Security Policy Principles and Framework」(2016年5月25日)
さらに同年5月25日、「プレシジョンメディシン・イニシアチブ:データセキュリティ・ポリシー原則とフレームワーク」を公表している(関連情報)。この原則の概要を整理すると、下記のようになる。
- 参加者が信頼するシステムの構築に尽力する。
- セキュリティ、医療、技術が急激に進化することを理解する。
- データの完全性を保持することを求める
- 主要なリスクを特定し、評価・管理する計画を策定する一方、科学研究の前進を可能にする
- 参加者およびその他の関連団体に、明確な期待と、透明性のあるセキュリティプロセスを提供する
- データ保護のために、セキュリティのプラクティスとコントロールを利用する
- 責任を持って行動する
- 組織が相互に学べるように、経験と課題を共有する
本連載第14回で取り上げた米国サイバーセキュリティ法に基づく「サイバーセキュリティ国家行動計画」(関連情報)や、保健医療分野の「ヘルスケア産業サイバーセキュリティ・タスクフォース」(関連情報)が、「プレシジョンメディシン・イニシアチブ」を支える共通基盤として組み込まれている点に注意してほしい。
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