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三菱電機が第4次産業革命で変えること、変えないこと製造業×IoT キーマンインタビュー(3/4 ページ)

IoTがもたらす革新は、製造業にどういう影響をもたらすのだろうか。FA大手の三菱電機は、IoTによる製造現場の革新に危機感を持って立ち向かう。三菱電機 執行役員で、FAシステム事業本部 e-F@ctory戦略プロジェクトグループ プロジェクトマネージャーの山本雅之氏に話を聞いた。

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自前主義からオープンイノベーションへ

MONOist こうした取り組みには外部と組むことが求められると思いますが、社内の体制や社外との協力体制などにはどのように取り組んでいるのでしょうか。

山本氏 2015年10月1日に新たに「e-F@ctory戦略プロジェクトグループ」を設立し、2016年4月1日にこの組織をさらに拡張した。ここでe-F@ctoryのさまざまな取り組みを運営しているが、大きな役割の1つに「e-F@ctoryアライアンス」の活動を運営して活性化しようというミッションがある。e-F@ctoryを構築するために、ICT関連のソフトウェアや関連機器の提供、システムインテグレーター(SI)などが参加しているe-F@ctoryアライアンスだが、現在はメンバーが300社以上となっている。

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「e-F@ctoryアライアンスを一方通行の情報発信からコミュニティー化する」と述べる山本氏

 既に組織化して約5年となっているが、従来は三菱電機からの情報発信のみだった。せっかくの組織であるのに、これではオープンイノベーションのスピード感に取り残されると考え、これを見直すことにした。参加するパートナー企業それぞれが情報発信を行えるようにし、コミュニティーとしての活動ができるようにした。今後はこれを土台にワーキンググループ活動なども行えるようにしていきたい。

 顧客の置かれている環境や条件などがますます多様化してくる中、こうした多様性を全て自前で開発するのは無理がある。こうした多様性に対応していくためには、自前にこだわらず、協力できるところは協力するということが必要で、そうしたエコシステムを構築できるようにしたい。

コアコンピタンスを確保してこそ

MONOist:こうした外部の力を積極的に活用する取り組みは従来の三菱電機から大きく変わってきたように見えます。

山本氏:ドイツのインダストリー4.0の影響や、経済産業省が推進するロボット革命イニシアティブ協議会などさまざまな団体活動に参加する中で、1社だけで全てに取り組むのではなく、連携すべきところは連携することが重要だという認識に変わってきたところはあるかもしれない。

 ただ、組むためには、自社が「ここは強みとして残す」というところをしっかり意識できていなければ難しい。そういう意味では三菱電機としては、製造現場の領域をあくまでもコアコンピタンスだと捉えている。この領域は引き続き自社の強みとして残していく。シーケンサやサーボ、モーション関連、FAとITの結び目の情報基盤くらいまでは、独自の開発進める。それ以外の領域は組めるところは組んで事業展開を進めていく方針だ。

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