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データ相互運用性向上のため協業:製造ITニュース
米オートデスクと米トリンブルは、データの相互運用性について協力することで合意したと発表した。建設プロジェクトにおける業務フローの効率化を目指す。
3D CADや建設・土木関係ソフトなどを提供する米オートデスクと、GPS機器や測量・建築関連ソリューションを提供する米トリンブルは2016年6月14日、データの相互運用性について協力することで合意したと発表した。
今回の合意は、建設プロジェクトの業務フローにおいて、異なる協力会社間でデータを共有しようとする際の非効率な時間や、プロジェクトにかかるコストの削減を目的にしたものだという。
両社は、関係者間で高い信頼性を保ちながら円滑にデータ交換ができるようにすることが重要と考えており、これまで通りIFCやCOBieなどの業界標準形式データを継続してサポートする。さらに今回の協業により、両社が参画する同じプロジェクトでは、異なるアプリケーション間で最適な互換性を保ちながらシームレスに業務を遂行できるようになるとしている。
今後、両社はデータ相互運用性を向上させるため両社のAPIと開発キットを交換し、相互運用性が高いソフトウェアを発売する予定だという。これによりデータ交換機能が向上するだけでなく、異なるソフトウェア間の連携が強まることで、両社のソフトウェアで作成された設計モデルやプロジェクト関係のデータを現場や事業所で共有できるようになる。また、プロジェクトの設計や施工の段階で情報の再利用をすることも可能になるという。
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