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介護業務の効率を約30%向上、コニカミノルタのケアサポートソリューション:医療機器ニュース(3/3 ページ)
コニカミノルタジャパンは2016年6月29日、東京都内で会見を開き、事業方針を説明した。ヘルスケア関連では、介護事業者の業務を効率化できる「ケアサポートソリューション」の展開に注力する方針である。
年間900万円の経済効果も
コニカミノルタジャパンは、ケアサポートソリューションの導入により約28%の業務効率向上が得られると想定。50人の介護対象者がいる施設であれば、年間で900万円の経済効果が得られるとしている。「介護従事者の将来的な不足が予測される中、介護事業者は不安を抱えて事業を進めている。当社のソリューションが、そういった不安を軽減する一助になれば」(同氏)。
なお、同ソリューションは、サンケイビルウェルケアなど既に3社/5施設/316床への導入が決まっている。2016年9月末までに1000床まで伸びる勢いだという。原口氏は「この勢いを考えると、数年のうちに数万〜10万床の規模に対応できるような体制作りが必要になるだろう」と述べている。
会見では「ケアサポートソリューション」の実演デモも行われた。介護対象者が転倒/転落すると(左)、介護現場の介護従事者のスマートフォンに通知される(中央)。スタッフステーションのPCにも映像記録が残る(右)(クリックで拡大) 出典:コニカミノルタジャパン
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