国内アウトドアメーカーが顧客エンゲージメント強化のため、次世代ERPを導入:製造IT導入事例
SAPジャパンは、アウトドアメーカーのスノーピークが、同社の次世代ERP「SAP S/4HANA」、オムニチャネルコマースの「SAP Hybris」、機械学習エンジンの「SAP Predictive Analytics」の採用を決定したと発表した。
SAPジャパンは2016年5月17日、アウトドアメーカーのスノーピーク(新潟県三条市)が、同社の次世代ERP「SAP S/4HANA」、オムニチャネルコマースの「SAP Hybris」、機械学習エンジンの「SAP Predictive Analytics」の採用を決定したと発表した。
スノーピークは、創業から20年以上にわたり、ユーザーとの親密な関係を構築する取り組みを進めてきた。しかし、販売スタッフの個人的な技量や経験に頼る部分も多く、顧客エンゲージメント強化のためのロジカルな仕組みづくりを急務としていた。また、従来の基幹システムが、近年の業容拡大に追い付いていないという課題もあったという。
今回、スノーピークでは、今後10年、20年の成長を見据えたデジタル変革の基盤として、SAPソリューションを採用。同社は、国内外の20の直営店の他に、オンラインショップなどさまざまな販売チャネルを持つ。SAPソリューションを導入することで、これらのチャネルを連携させ、顧客との接点を増やすなど、サービスの充実化を図る。
また、SAP S/4HANAを核としたプラットフォームと連携し、SAP Hybris上にあらゆる販売チャネルの購買データを取り込み、SAP Predictive Analyticsによって需要予測や各種施策における顧客動向を解析する。これにより、ユーザーに適切なタイミングで適切な製品を提案する体制づくりと、在庫回転率の向上、販売機会ロスの削減を目指すとしている。
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