非医療従事者向け自動体外式除細動器の日本限定モデルを発売:医療機器ニュース
フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、日本限定モデルの自動体外式除細動器(AED)2種を発売した。緊急時に非医療従事者が対応することを想定し、操作性を高めた。
フィリップス エレクトロニクス ジャパンは2016年5月12日、日本限定モデルの自動体外式除細動器(AED)「ハートスタートHS1+」「ハートスタートFRx+」を発売した。携帯性、即時性、操作性、耐久性、視認性を高め、非医療従事者でも緊急時に迅速に対応できる。
HS1+は、同社の非医療従事者向けAEDの中で最も販売台数が多い「ハートスタートHS1」の最新モデルとなる。また、FRx+は、日本で最初にAED本体で成人/小児モードの切り替えを可能にした「ハートスタートFRx」の最新モデル。固体物質と液体の侵入(IP55)、最大約500kgの負荷、高さ1.22mからのコンクリート上への落下にも耐久性を持つため、屋外や厳しい環境下での使用に対応できる。小児への処置の切り替えには、小児用キーを採用。除細動パッドは、成人と小児の両方に使用できる。
両製品とも、シンプルなユーザーインタフェースを採用し、聞き取りやすい音声メッセージが救助者の操作ペースに合わせて流れ、手順を指示する。胸骨圧迫と人工呼吸の適切な回数/速度/深さについて合図する心肺蘇生法のコーチング機能や、本体アイコンの光の点滅、付属のクイック・リファレンス・ガイドが音声メッセージを補うため、音声メッセージが聞き取りにくい場所でも使用できる。
さらに、同社の他製品と同様、独自の心電図解析技術「SMART Analysis」を使用している。これにより、傷病者に合わせて出力波形が調整され、必要と判断した場合にのみ電気ショックを実行する。傷病者がペースメーカーを使用している場合も、音声メッセージが正しい対処法を案内するという。
他に、毎日自動でセルフテストを実施する機能も搭載。テスト項目は、バッテリー残量、パッドの準備状態(ゲルの水分量)、スピーカー、回路とシステムの機能確認や校正など、85種類となっている。
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