検索
ニュース

大人2人がギリギリ乗れる軽くて柔らかい電気自動車、運転は原付免許で車両デザイン(2/3 ページ)

起業して1年9カ月のベンチャー企業「rimOnO(リモノ)」は、2人乗りの超小型電気自動車のコンセプトモデルを発表した。一般的な乗用車の約4分の1とコンパクトなサイズで、外装や骨格に樹脂材料を多用して軽量化を測った。外板は布製で、取り外して好みのものに付け替えることができる。市販は2017年夏の予定。

Share
Tweet
LINE
Hatena

クルマに使ったことのない材料を提供

 三井化学が提供したのは外板のウレタンフォームやドアパネルの変性ポリアミド、骨格のポリアミド樹脂、シートのクッションや受け材、窓の曇りを抑える親水コート、床材だ。これらの材料はこれまで自動車向けに採用されたことがなかった。

 例えば、床材のネットは樹木の根もとの保護に、シート受け材は土砂崩れ防止に、構造部材のコーティングはコンクリートを水分から守り強度を上げる用途で使われている。「これらの素材をクルマに使うという発想は全くなかった。自動車用は自動車用に、土木用は土木用に商談するという固定概念で仕事をしてきたが、リモノと組むことで新しい使い方に気付かされた」(三井化学の説明員)という。

678 リモノに使われた樹脂材料のサンプル (クリックして拡大)
91011 土木用として使われている材料が中心で、車載用としては採用実績がないものばかり (クリックして拡大)

布製の外装

 外板のウレタンフォームは布でくるんだ柔らかいものだ。この布はテント用のファブリックで帝人フロンティアが提供した。色やデザインなどさまざま取りそろえており、使う人の好みに合わせて着せ替えが可能になる。

121314 外板は取り外して着せ替えできる(左)。帝人フロンティアのテント用ファブリックのラインアップ。さまざまなデザインの着せ替えに対応する(中央、右) (クリックして拡大)

 リモノの本来の仕様は、運転に必要な免許を含めて日本には当てはまるカテゴリーがない。市販を予定している2017年時点では、やむを得ず仕様を変更して1人乗りで普通免許が必要なミニカーとして発売する計画だ。また、制度上の制約が多い超小型モビリティでは本当にいろいろな人が乗れるとはいえないとの考えのもと、超小型モビリティとしては販売しない。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る