連載
「不良発生率ほぼゼロ」を実現! 精密板金試作の相互的な意思疎通:ママさん設計者の「モノづくり放浪記」(2)(6/7 ページ)
ファブレスメーカーのママさん設計者が、機械系モノづくりの“生”現場を渡り歩き、ありとあらゆる加工の世界を分かりやすく解説していく連載。今回は精密板金試作の専業メーカーのトライアン相互を訪れた。
曲げ工程
切断工程の次は「曲げ工程」を見ていきましょう。50トンを筆頭にNCサーボベンダーがずらっと並びまず。プログラム室で作成されたNCプログラムはLANを伝ってここへ届きます。
このような長い材料を折り曲げるときには、跳ね上がった材料で誤ってケガをしないよう一層慎重に作業します。
こちらのオペレータさんは簡易型を用いた「半抜き」を行っています。
切断、曲げ、溶接は、それぞれ専門部隊が受け持ちます。常に部隊間のコミュニケーションがしっかり取れているらしく、ワークは軽快に工程を移動していきます。
こちらは湿式バリ取り機です。
もちろん手作業でのバリ取りも行います。なお、バリ取りは部隊を超えて全員参加の作業になります。
冒頭で紹介した加工サンプルの中に、一部彫刻加工を施した部品がありましたね。ああいったモノは治具を作ってマシニングセンタを使って対応します。
その他タッピング盤、カシメ機、ショットブラストマシンなど一通りの設備が並びます。
写真では紹介しきれませんが、精密成形平面研削盤(黒田精工)、ワイヤーカット(ファナック)も所有しており実に柔軟な試作対応を行っています。
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