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その改善はトヨタ生産方式の「本質」を外している鈴村道場(1)(4/6 ページ)

自動車業界のみならず、今やさまざまな製造業で活用されている「トヨタ生産方式」。しかし、今伝えられているトヨタ生産方式の多くは本質を誤解したものーーと指摘するのがエフ・ピー・エム研究所の鈴村尚久氏だ。大野耐一氏とともにトヨタ生産方式を作り上げた父・鈴村喜久男氏の長男であり、自身も長年にわたってトヨタ自動車で生産改善活動に従事。その後100社以上の企業の改善活動を支援してきた鈴村氏。本「道場」ではトヨタ流改革の本質を知る同氏が、日本の製造業が抱えるさまざまな「悩み」と「課題」を斬る。

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重要なのはタイミング

 その経験で販売も改善するポイントは一緒だと気付きました。仮説を立てて、PDCAを回す。後補充の仕組みを使う場合もあれば使わない場合もあります。特にタイミングが重要であることに気付きました。

1.仕上げとして売上至上主義→利益重視に社員の意識改革を行いました。特に購入後の車検や定期点検などのアフターサービスの充実により顧客の囲い込みを行い、歩留まりとリピートの向上を追及することにより安定した収入の確保につなげていきました。

2.また、それにより本当に利益を産み出すサービスの販売(特に「修理」)を増加させました。

 上記の施策から瞬く間に業績は回復し、代理店解消の話は消え、つぶれるはずの会社が2年たってもつぶれなくなりました。

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