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工場用のイーサネットって何だろう?工場用イーサネット入門(2)(2/4 ページ)

インダストリー4.0や工場向けIoTなどに注目が集まっていますが、そもそも工場内のネットワーク環境は、どのように構築すべきなのでしょうか。本連載では、産業用イーサネットの導入に当たり、その基礎から設備設計の留意点などを含めて解説していきます。第2回ではイーサネットとは何かを紹介します。

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なぜ工場現場通信にEthernetなのか?

 それでは、なぜこのEthernet技術が工場内ネットワークとして利用が進んでいるのかについてご紹介します。既に全世界で広く普及している広帯域で高速なEthernetを工場内でも利用することで、柔軟性、拡張性、先進性、発展性など、以下のメリットを得ることが出来ます。

  1. 異なるメーカー設備機器の連携を可能にするオープン化
  2. 安価なUTPケーブルや光ファイバー配線での配線統合による、効率的な配線管理
  3. 有線ネットワークのみならず、無線ネットワークでも音声や画像データを送受信可能

 混同されがちなポイントですが、現在話題になっている産業用Ethernetは、広く利用されている一般的なEthernetを単純に工場現場で利用するものではありません。Ethernetは優れた通信規格ですが、工場の現場通信には以下3つのような厳しい要件が求められます。

1.リアルタイム性

 リアルタイム性とは、Deterministic(時間確定性)ともいわれ、ある決められた時間以内に必ず通信が実行されるという仕様です。工場現場の制御では、常に最新の測定値に基づいて制御演算を行いますし、また、演算の結果はできるだけ早く操作器に伝達しなければなりません。アプリケーションで許される時間内(数百ミリ秒未満、場合によってはマイクロ秒)に通信が行われる必要があります。

2.信頼性

 信頼性とは、工場現場の粉じんや電気の品質などの、雰囲気や使用条件が悪いところでも正常に動作を続けられるという仕様です。コネクタの形状も、一般的なEthernetと産業用Ethernetで異なります。また、1つの機器の故障が全体の機能に影響しないようにする冗長化の仕様も、信頼性の中に含まれます。

3.従来の産業用通信との継続性

 既に多くのフィールドバスが工場現場で動いていますから、これらのフィールドバスを置き換えるのではなく、継続して利用できる仕様が望まれます。

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